馬英九・総統が、原子力発電の廃止は世界の潮流とはいえないとの認識を示した。馬英九・総統は3日、米国国務省のヴォーン・トレキアン国務長官科学技術顧問率いる訪問団と会見した。
馬・総統は、総統就任以来、省エネルギーと二酸化炭素削減に関する法整備の推進に努力している他、総合的なエネルギー政策も打ち出しており、再生可能エネルギー創出設備の設置も毎年5.65%の割合で増えていると説明した。しかし馬・総統は、台湾の電力ネットワークは独立しており、エネルギーの98%は輸入に頼っているため、特定のエネルギーを放棄できる立場になく、各種エネルギーの最適な組み合わせを探り、定めていかねばならないと強調した。
馬・総統は、日本の福島県での原発事故以来、一部の国は原発の廃止を決めたが、一方で、産油国のサウジアラビア、アラブ首長国連邦、グリーンエネルギーの発展で知られるフィンランドやスウェーデンでは原子力の発展に取り掛かっている他、被災した国でさえ、引き続き原子力発電の発展に取り組んでいるとして、原子力発電の廃止は世界の潮流とはいえないとの認識を示した。馬・総統は、「かつて原発事故の起きた米国、ロシア、日本が原子力エネルギーを発展させており、原発の廃止は世界の潮流だとはいえない」と述べた。
馬・総統は日本を例に、台湾と日本はエネルギー環境が最も似通っているが、福島での事故後、日本は一時的な原発停止を経た上で、安倍首相の代になり稼動再開に踏み切っていると指摘し、日本が原発を放棄していないことがわかると述べた。馬・総統は、「日本は原発事故の被害が最も大きい工業国だといえる。その国が数年間の熟慮の上で、原子力の国として原発を放棄しないことを決めているのだ」と述べた。
馬・総統は、最近、多くの企業経営者が台湾における電力供給の未来に憂慮を示している他、専門家は環境保護にとっての最大の敵は石炭だと指摘していると説明、このため二酸化炭素削減を優先するか、原発廃止を優先するかは台湾が今後避けて通れない課題だと強調した。