台湾南部、台南市善化にある「善化戯院」は、1932年に落成した古い映画館。1981年に閉館した後、放置されたままになっており、土地所有権などをめぐって訴訟が起きていたが、このほど、裁判所は、月末に撤去するよう判決を下した。
これを受けて、台南芸術大学の学生が、「サヨナラ善化戯院」の活動を発起、14日夜、お別れ上映会を行い、千名を超える地元の人たちとともに、消えゆく映画館の名残を惜しんだ。
14日夜、善化戯院前の道路は封鎖されて青空映画館となり、周辺には屋台が出て、地元の人たちは、屋台料理を味わいながら、最後の映画を楽しんだ。映画館前には、善化戯院の回顧展も開かれ、古い写真や文書などが展示された。また、全盛期の善化戯院の様子を再現するべく、カーボンアーク式35ミリ映写機を用いた古い映画の上映も行われた。
活動の発起人となった台南芸術大学「創芸営造公社」の陳佳慧さんは、「善化戯院には、地元特有の記憶がある。みなさんに、映画館の昔の姿をもう一度見てもらい、最後のお別れがしたかった。」と語り、今回の活動が、文化資産の保護に関する問題重視につながることに期待した。