馬英九・総統と中国大陸の指導者、習近平氏は7日午後3時(シンガポール時間)にシンガポールで初めて対面した。台湾海峡両岸の指導者同士が会うのは、両岸が分割統治の形となって66年で初めてで、歴史的な対面となった。馬・総統は青のネクタイ、習近平氏は赤のネクタイ姿で、二人は笑顔でがっちりと握手を交わした。会場には各国の記者、600人以上が詰め掛けた。
会談は約1時間で、冒頭の挨拶の部分のみ公開された。馬・総統は挨拶の中で、自分と習近平氏がそれぞれ台湾と中国大陸の指導者の身分で、66年の時間を越えて握手を交わしたことは、台湾海峡両岸の過去と未来を握り、また、中華民族振興の希望も握ったことを意味し、深い歴史的意義があると述べた。
馬・総統は、向かい合って座っている自分と習近平氏の後ろにあるのは両岸が袂をわかって60年以上となる歴史で、目の前にあるのは過去数年にわたって双方が努力してきた、「対話で対立に代え、和解で衝突に代える」ことの成果だと強調。その上で、今こそ、海峡両岸は大きな声で、台湾海峡の平和を強固なものにする決意と、地域の平和を促進するというメッセージを世界に伝えようと呼びかけた。馬・総統はそして、それぞれが堅持するデリケートな問題に対して双方は現実を直視し、知恵と忍耐、誠意をもって実務的に処理すべきと訴えた。
馬・総統はさらに、両岸の平和と繁栄の現状を維持するための「五つの主張」を提示。「五つの主張」は、①「92年コンセンサス」を強固なものとし、平和の現状を維持する、②敵対状態を緩和し、平和的に争いを処理する、③両岸の交流を拡大し、互いに利益のあるウィンウィンを増進する、④両岸間のホットラインを設置し、緊急の問題に対処する、⑤両岸が共に協力し、中華を振興する。
馬・総統は、この「五つの主張」は個人のためでも、どちらか一方の利益のためでもなく、これからの子孫の幸せのためだと強調、双方がいずれも、人々の大切にする価値と生活方式を重視し、両岸の平和を守り、中華文化の持つ知恵を以って両岸どちらも利益のあるウィンウィンを確保していくよう希望した。
一方、習近平氏は、両岸関係の発展は現在、方向と道の選択に直面しているとした上で、「我々が今日、こうして一緒に座っているのは、歴史の悲劇が繰り返されることを避け、両岸関係の平和的な発展による成果を消失させないためだ」と述べた。習氏はそして、両岸が努力し、「92年コンセンサス」を堅持し、共通の政治的基礎を固められるよう希望した。