馬英九・総統が、第四原子力発電所に関する国民投票は、安全検査が完了して以降との考えを示した。馬英九・総統は25日、総統府で、最大野党・民進党の蘇貞昌・主席と会談した。
台湾北部・新北市で建設中の第四原発をめぐって政府は昨年から、その建設中止の可否を問う国民投票を実施し、その結果を受け入れる姿勢を示している。馬・総統は会談の席上、第四原発については誰も、そしてどの政党も単独で決められるものではなく、国民全体で決める国民投票を実施することが与野党の共通認識だと述べた。
蘇・民進党主席ができる限り早期の実施を提案したのに対し、馬・総統は、今は適切ではなく、安全検査をすべて終えてから実施すべきだと主張。馬・総統は、「安全検査を終えても、当面運転はしない。燃料棒を挿入するかどうか、国民投票で決めるべきだ。安全検査も終えないならば台湾元3000億元以上費やした施設を無駄にする。これは国家財政を重視する道ではない」と述べた。
馬・総統は、第四原発は完成させ、安全検査も終えてあくまで運転できる状態にした上で、運転するかどうかを国民投票で問うならば、現在の予算内で可能だと説明。そして、第四原発をめぐる論議はすでに30年続いており、子孫のために責任感ある決定をしようと強調した。
蘇貞昌氏は、馬・総統に決断を迫ったが、馬・総統は、自分が決めては独裁と批判されるだろうとし、国民に決定を委ねる考えを示した。
なお、この問題をめぐっては、民進党の元主席、林義雄氏が22日から建設中止の決定を求めて絶食を続けているほか、文化芸術界の人々が林義雄氏を応援するとして、中正記念堂の自由広場で24日午後6時から座り込みに入っている。24日夜には台湾の著名な作家、映画監督、音楽アーティストなどが、1000近い人を前に反核を訴えた。