立法委員が、国立故宮博物院の参観者の半数が中国大陸からの旅行者であることで、参観の質の悪化を懸念している。
イギリスの美術館・博物館の専門誌「アート・ニュースペーパー」は先ごろ、昨年世界の博物館で開催された特別展の人気上位十位を発表、その結果、上位3位は「明四大家 唐寅」、「十全乾隆 清高宗の芸術の美特展」、「乾隆潮ニューメディア芸術展」はいずれも台北市の国立故宮博物院の特別展だった。
この3つの特別展の参観者のうち、中国大陸からの旅行者が半分を占めており、昨年一年間、故宮博物院の入場者全体に占める中国大陸からの旅行客とほぼ同じだった。
最大野党・民進党の許智傑・立法委員は9日、昨年の入場者数のべ540万人は過去最高だとした上で、中国大陸からの旅行者がその50.73%を占める一方で、日本からの旅行者は減少傾向だと指摘。許・立法委員によると、日本人入場者は、2010年の延べ35万4000人から昨年はのべ28万4000人に減っており、また欧米からの旅行者も5年前に比べて半減したという。
許・立法委員は、「参観者数が過去最高になる一方で、不安要素がみえた。中国大陸の旅行者が増え、欧米や日本の団体客の参観意欲が下がったのではないか」と述べている。
これについて国立故宮博物院の馮明珠・院長は、中南部・嘉義県に建設中の南部分院は10月に完成、12月28日にソフトオープンすると説明、ここでは毎年のべ500万人の参観者を受け入れられるので、参観者を分散させて参観の質を改善する考えを示した。