世界的な絶滅危惧種の固体数を調べる世界一斉調査の2015年度調査結果が報告された。台湾の大手日刊紙、自由時報が伝えた。報道によると、総固体数は初めて3000羽を突破、2割増加の総数3,259羽が確認された。なかでも、クロツラヘラサギの主要な越冬地であり、保護に力を入れている台湾では、375羽増えた2,034羽が確認された。これは世界全体の62%に当たる数で、最多。中華民国野鳥学会の林世忠・理事長は、台湾のクロツラヘラサギ保護は、政府と民間NGOの協力の下、世界的にその貢献が認められていると語っている。
報道では、21日、香港から取得したという最新統計報告をもとに、今年のクロツラヘラサギの個体数は3,000羽を突破、昨年よりも533羽増加したと伝えている。台湾で越冬する固体が圧倒的に多いが、なかでも今年は、昨年の1,659羽より375羽多い2,034羽が確認された。その他は多い順に、香港(深圳を含む)の411羽、日本の371羽、中国大陸の330羽。その他の地区では100羽に満たない。報告では、クロツラヘラサギは、台湾や香港など、ごく限られた地方に集まるため、それに伴って棲息空間も狭まってしまうと指摘している。
クロツラヘラサギの世界一斉調査は2003年から、香港観鳥会の呼びかけで始まったもので、東南アジア各国の生物保護団体などと協力して世界的な調査を行っている。調査範囲は、台湾、日本、韓国、中国大陸、香港、マカオ、ベトナムなどの、クロツラヘラサギの主要な棲息地で、このほかにも、かつてクロツラヘラサギが観測されたフィリピン、タイ、カンボジアなどまでにも範囲が拡大されている。今年は、タイ、カンボジアでそれぞれ1羽のみ観測されたことが伝えられているが、調査日の記録ではなかったことから、公式な数字とされていないという。
台湾のクロツラヘラサギは、もっとも規模の大きい台南のほか、近年では、嘉義県鰲鼓、布袋、高雄市茄萣濕地などの場所でも観測され、棲息範囲の拡大傾向が見られている。