富邦グループの蔡萬才・総裁が5日に死去。享年85歳だった。フォーブス誌が今年発表した富豪ランキングで、蔡氏の一族は資産76億米ドルとされ、台湾での2位にランクされた。
グループの中心である富邦金融持ち株会社は今年、6年連続で台湾の金融持ち株会社で利益トップになるものと見られている。蔡氏はグループの経営をすでに息子たちにまかせてはいたが、毎日出勤しており、職員への求心力は大きかった。
蔡萬才氏は1979年、兄弟で経営していた国泰グループから国泰損害保険と、国泰生命保険の一部株式を受け継いだ。1989年に国泰生命保険の株式を高値で売却して得た巨額の資金で富邦銀行と富邦投信を設立、1991年には富邦生命保険も作り、富邦グループの雛形が出来上がった。国泰損害保険も富邦損害保険と改名。2001年には金融と証券事業を合体し、台湾初の金融持ち株会社を設立した。さらに他社との争いに勝ち抜いて台北銀行と富邦銀行とを合併(現台北富邦銀行。富邦金融持ち株会社の100%子会社に)、2002年からは電信事業、テレビショッピング、ニュースチャンネルなどにも事業を拡大。現在では金融、建築、メディアを広くカバーする。蔡氏の一族は2009年初めて台湾の富豪トップとなった。