古代中国の偉大な思想家、教育家、孔子の誕生日であり、中華民国台湾の「教師節(教師の日)」である28日、台湾全土の孔子を祀る孔子廟では、生誕2565年目を祝う記念儀式、「釈奠典礼」が行われた。
馬英九・総統は、台北の孔子廟で28日午前6時から行われた「釈奠典礼」に出席。台北市の孔子廟では、見学を希望する人々が未明から「参礼証」を求めて行列をつくった。
台北市民政局によると、台北の孔子廟の儀式は、古式に則った37の次第があり、各地で行われる「釈奠典礼」のうち、本来の姿が最も完全な形で保たれているという。馬・総統にとって28日の参拝は今年4度目の参拝であると同時に、1949年以来、総統としては初の「釈奠典礼」出席となった。
馬・総統は挨拶のなかで、「教師節」にあたって全国の教師たちを祝福するとともに、「国家の命脈は文化にあり、文化の伝承は教育にかかっている。孔子様の文化、民族への貢献を懐かしむこととともに、孔子様の教育理念を発揚することが重要だ」と強調した。
馬・総統はさらに、「孔子廟の本殿には『有教無類、因材施教(誰であろうと教育を受けることはできる、興味、能力に合わせて異なる教育を施す)』という額が掛けられているが、これこそが数千年来の伝統だ。この伝統によって中華文明は途絶えることなく続いてきた。学生、階級、貧富、優秀かそうでないかにかかわらず、向上心さえあれば教育は可能だということだ」と述べた。
台北市民政局によると、今年の「釈奠典礼」では、台北市の郝龍斌・市長が「正献官」を、孔子の79代目の嫡孫で、中華民国国策顧問の孔垂長・氏が「奉祀官」、台北市孔子廟管理委員会主任委員長を兼任する台北市民政局の黄呂錦茄・局長が「糾儀官」をつとめたという。
今年の「釈奠典礼」には、国内外からあわせて2000名の人々が見学、日本や韓国の儒学団体も訪れたという。
民政局によると、今年から台湾で暮らす海外出身者をボランティアとして採用。トレーニングと面接に合格した海外出身のボランティアは、日本、ベトナム、タイ、ミャンマー、インドネシア、中国大陸の6つの国・地域出身の13人で、各々の出身国・地域から来た観光客に対して、儀式についての説明を行ったという。