台湾海峡両岸商品貿易協定締結に向けた第9回目の交渉が10日から3日間台湾で行われる。同交渉は昨年10月以来で、先ごろ新たに就任した経済部国際貿易局の楊珍妮・局長が中共商務部台湾・香港・マカオ司の陳星・司長と談判する。
産業の関連性の大きさ、就業人口の多さ、輸出金額の多さなどの要素を考慮し、台湾は液晶パネル、工作機械、石油化学産業、自動車の4産業を関税引き下げリストに加えられるよう求めていく方針。しかし、両岸の経済貿易交渉は「深水区」(交渉難度の高い領域)に向かっていること、また、中国大陸側にも守るべき産業利益があることから、交渉の難度は徐々に高まっている。
工作機械や自動車産業は関連範囲が広い。特に自動車の関連部品の川中、川下のサプライチェーンは中小企業100社以上に及ぶため、関税引き下げは台湾の中小企業を大きく助けることになる。一方、中国大陸側は、工作機械を「民族工業」とみなし、一定の程度まで発展すれば国防力の強化にもつながるとして強く保護しているため、難しい交渉が予想される。
自動車は中国大陸側が国際的なブランドに対抗する動きに乗じ、割り当て額の方式で関税引き下げ品目に加えられる可能性が高い。中国大陸での自動車市場は年間1300万台と大きく、一部の市場を得られるだけで、台湾の川中、川下の中小企業の大きな発展につながるという。
また、台湾における石油化学産業の川中、川下の企業の多くが中国大陸に投資しており、こうした企業は台湾の石油化学原料を使うことに慣れているため、同原料が関税引き下げの対象となった場合、中国大陸で展開する台湾企業の競争力を向上させられる。五大汎用プラスチック(ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリプロピレン、ABS樹脂)と四大合成繊維原料の対中国大陸輸出は全体の5割を超えているため、台湾が関税引き下げを要求していく重点項目だと見られている。
また、台湾の中国大陸向け液晶パネルは台湾の対中国大陸輸出全体の1割近くを占めて金額が膨大。現在の関税率約5%だが、同産業は中国大陸における重点的な育成対象で、中国大陸企業の生産力も高まってきつつあるため、関税引き下げを受け入れされるのはかなり難しいと考えられる。