馬英九・総統が台湾海峡両岸の主務機関の幹部職員の相互訪問は、友好を示すという象徴的な意義だけでなく、実質的な議題についても突破口を見出すことができるとの見方を示した。馬・総統は2日午前、総統府で日本の東京大学「両岸関係研究チーム」訪問団一行の表敬訪問を受けた。
席上、馬・総統は、台湾は中国大陸と21項目の協定を結んでいる。行政院大陸委員会の王郁琦・主任委員は、今年の2月と6月に中国大陸国務院対台湾事務弁公室の張志軍・主任と二回対面した。台湾海峡両岸が分割統治されて65年来、両岸事務を主管する高官の相互訪問が初めてで、双方は役職名で呼び合っていたため、象徴的な意義、そして実質的な意義においても非常に意義深いことだと喜んだ。
馬・総統はまた、張志軍・主任が今年6月、台湾を訪問した際、台湾側と、長期間意見がまとまらない議題について意見交換したことについても触れ、これは非常に重要な発展だと指摘した。これらの議題として、両岸の旅行者が相手地区をトランジットして第三地区に行くこと、両岸の窓口機関による事務所の相互設置問題における、中国大陸にいる台湾の受刑者への面会問題(外国人被拘禁者に対する領事面会権に類似)、経済協力の議題、特に双方は将来、いかにして同時に環太平洋パートナーシップ協定(TPP)、および東アジア地域包括的経済連携(RCEP)に参加するか、その方法と段取りが挙げられる。馬・総統は、相互訪問は問題を一回で解決することができないかもしれないが、双方ともにコンセンサスに向けて話し合いを継続する誠意を示したとし、その意義を強調した。
馬・総統はさらに、日本との関係にも言及、両国関係はここ数年、非常に重要な進展があった。経済と政治、両方ともさらに緊密になったと指摘、その例として双方の投資取り決め締結後、日本の台湾に対する投資が増えたことや航空の自由化を実現する、オープンスカイ協定発効後、双方の人的往来が増加したことなどをあげた。
政治について馬・総統は、政府は昨年、日本と台日漁業取り決めを締結、17回の漁業交渉を経て、40年間懸案となった漁業問題が一気に解決された。この取り決めが締結される前、年間17件もあった漁業紛争は、年間1件に減ってしかも迅速に解決された。双方の漁獲量がともに大量に増加したとその成果を喜んだ。
馬・総統は、現在は、中華民国と日本両国の国交断絶後、双方の関係が最も安定している時期だといえるとの見方を示した。6年前、総統に就任した際、双方の人的往来は延べ250万人だったが、今年は延べ400万人を上回る見通しだと説明した。しかし、このうち、日本を訪れる台湾の旅行者の方が多かったため、馬・総統はより多くの日本の旅行者が台湾を訪問するよう期待した。