アメリカのドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領と、中国の習近平・国家主席は5日、電話会談を行いました。台湾の複数の専門家は6日、アメリカと中国のトップによる会談の重要な意義の一つは、米中関係の緊張を和らげたことにあると口を揃えました。ある学者は、双方のリーダーの関係緩和は、今後の貿易交渉に有利に働くが、電話会談では、レアアースの輸出規制、留学生問題など双方が現在最も重視している議題について討論されたのみであり、貿易交渉における実質的な進展については限りがある、との見方を示しました。
アメリカのトランプ大統領は今年1月、ホワイトハウス返り咲きを果たして以来、相互関税(Reciprocal Tariff)などの措置を打ち出し、アメリカと中国の関係はより緊張感を増しています。
しかし、トランプ大統領は5日、中国の習近平・国家主席と、第2次政権発足後、初の電話会談を行いました。トランプ大統領は会談後、SNSで、電話会談はおよそ1時間半であったこと、貿易協議の複雑な問題について協議でき、双方にとって非常に前向きな結論に達したと記しました。特に中国のレアアースについてはもういかなる疑問もなく、双方が互いの国への訪問を招待し、自分はその招待を受け入れたと明かしました。
中国の国営メディア、中国中央テレビ(CCTV)のニュースによりますと、習近平氏が電話会談の中でアメリカ側に向け、スイスのジュネーブ会議後の進展について、事実に基づき評価し、中国に対するマイナスの措置を撤回するよう呼びかけたほか、アメリカは台湾問題を慎重に取り扱い、ごく少数の「台湾独立」分離主義者により、双方を対立、衝突という危機に引きずり込むことを避けるべきだと強調したということです。
国立中央大学台湾経済発展研究センターの呉大任CEO、東海大学経済学部の兼任教授で、アジア太平洋商工会議所連合会(CACCI)のCEOである邱達生氏は共に、台湾メディアのインタビューに対し、今回の電話会談の最大の効果の一つは、アメリカと中国の関係緩和にあるとの見方を示しました。その上で、国立中央大学台湾経済発展研究センターの呉CEOは、アメリカと中国のリーダーの関係が改善し、交渉担当者は協議の方向性をより掌握しやすくなり、複雑な貿易交渉にとって確実に有利だとしつつ、電話会談では細かい議題についてまで議論することはできないため、貿易交渉の実質的な進展には限りがある、と述べました。
一方、アジア太平洋商工会議所連合会(CACCI)の邱達生CEOは、「アメリカは関税措置を通じ、てアメリカの再工業化を目指している。一方で中国は、アメリカに対し、中国経済安定に影響を及ぼす措置を実施しないで欲しいと希望し、また中国の対台湾対策に干渉しないでほしいと考えている。双方の目標は異なる」と指摘、雰囲気を和らげる以外、貿易交渉の実質的な進展は多くは望めないとの見方を示しました。
(編集:駒田英/中野理絵/本村大資)