中国の国営メディア、中国中央テレビ(CCTV)のニュース報道によりますと、中国の習近平・国家主席は5日、アメリカのドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領と行った電話会談の中で、双方の相互関税、留学生の交流、レアアースの輸出などについて議論しました。そして、習近平氏は台湾に関する議題に触れ、アメリカは台湾問題を慎重に取り扱うよう求め、ごく少数の「台湾独立」分離主義者により、双方を対立、衝突という危機に引きずり込むことを避けるべきだと警告したと伝えました。しかし、アメリカ側は、中国中央テレビの報道について同様の説明を行っていません。
与党・民進党の頼瑞隆・立法委員(国会議員)は、仮に習氏がトランプ大統領に対し圧力をかけ、台湾独立を支持しないと承諾させようと求めたとしても、台湾はアメリカの地域の安全及び先端技術のサプライチェーンにおいて重要な地位にあると指摘。仮に台湾が併呑されたら、アメリカの第一列島線における防御ライン、国防戦力、さらには先端技術産業の利益のいずれもが大きな打撃を受けることとなり、この事はアメリカにとって受け入れられない損失となる、と指摘しました。
また、民進党の呉思瑤・立法委員は、「世界の民主主義陣営はすでに、中国による国際秩序に対する破壊行為をしっかり目にしている。中国は、実際には世界平和のトラブルメーカーだ」と強調しました。
一方、最大野党、国民党の陳玉珍・立法委員は、「トランプ大統領が発信したSNSを見ると、台湾の議題には言及されておらず、習近平氏とは大部分において貿易について討論したとのみ強調されている。また、ロシアやウクライナ、イランに関するセンシティブな問題にも触れていない」として、このことは、中国が一方的に台湾の議題を会談の重点に位置づけており、アメリカと中国双方の立場の違いが顕著であることを反映しているとして、アメリカと中国の戦略をめぐるやり取りの中で、台湾の発言権がますます弱まっていると、警告しました。
(編集:駒田英/中野理絵/本村大資)