与党・民進党の元党員が中国のスパイ活動に関与していた疑いで検察の捜査を受けている事件に関し、関係者が中国が開発した特殊な暗号化アプリを通じて情報収集を行い、総統、副総統、国家安全保障関連部門の機密情報が流出していたことが明らかとなりました。
こうした中国の浸透や破壊工作を厳しく防ぐため、行政院(内閣)は来年度の政策方針を発表。今年度と比べて、中国の脅威への対処をさらに強調し、頼清徳・総統が掲げる17項目の国家安全保障と統一戦線対応戦略を全面的に推進していく方針を示しました。
これについて、与党・民進党立法院党団(国会議員団)の呉思瑤・幹事長は4日、記者会見でのインタビューで、国家安全保障の強化は、中央政府と地方自治体の共同責任であり、共産党のスパイ防止は一人一人の責任であると述べ、中国共産党の浸透の危険性が日に日に高まる中、「悪が力を増しても、正義はそれを上回る」という姿勢で、国防予算への投資増額を含め、あらゆる法的作業と政策支援を強化し、それを上回らなければならないと指摘しました。
呉・幹事長はさらに、海外からの敵対勢力による台湾への脅威がますます深刻化する中、全ての会期は国家安全保障に関する会期であると強調し、野党議員に対し、国家安全保障法案を支持し、これ以上妨害しないよう求めると述べました。
呉思瑤・幹事長は、「各会期が国家安全保障会議の会期であり、行政部門も国家安全保障部門も、法案のチェックを行っている。今後、より大規模で包括的な安全保障法案の修正が行われるだろう。野党議員たちはこれ以上妨げてはならない。そして、国防と国家安全保障の強靭性の引き上げのための特別予算4100億台湾元(日本円およそ1兆9700億円)のうち1500億元(およそ7200億円)」が計上されている。野党議員の皆さんには海外の敵対勢力に迎合して台湾の国家の安全を弱体化させる中国共産党の仲間となるのではなく、真に台湾を守る国会議員となってもらいたい」と述べました。
一方、最大野党・国民党立法院党団の陳玉珍・副書記長はインタビューの際、国家の発展にとって最も重要なことは、経済建設や人材育成、人々が安心して健康に暮らせるようにすることだ。戦争や反戦の問題に焦点を当てすぎると、国家発展のバランスが崩れ、国力の向上にはつながらないと述べました。
また、国民党団の羅智強・主席副書記長は、今回のスパイ事件に関連して、関与が疑われる民進党関係者の大半は、政治任命あるいは政治任用された人員であったことが分かっており、頼・政権はまず、自らの情報漏洩防止のための対策を見直すべきだ。これが真相究明への道だと考えていると述べました。
(編集:中野理絵/許芳瑋/本村大資)