アメリカのドナルド・トランプ大統領が関税政策を発表後、頼清徳・総統は各産業界からの聞き取りを行っています。頼・総統は2日、総統府の潘孟安・秘書長、経済部の郭智輝・部長(大臣)を伴い、台湾北部・新北市の新北産業園区(新北産業パーク)を訪れ、企業関係者と座談会を行いました。座談会には新北市の侯友宜・市長も出席しました。
侯・新北市長は挨拶の中で、新北市の企業共通の関心ある事柄について述べたいとして、国際情勢が変動し、トランプ大統領の発言が変化し続ける中、各企業は早めの対応、準備を行う為、行政院(内閣)から迅速に関連の情報が発表されることを希望していると訴えました。侯・新北市長はそして、その次は電力問題だとして、電力のニーズが増加し続け、また、原子力発電量がまもなくゼロになる中、各企業は共に電力不足を憂慮していると指摘、総統には、より多く企業や人々の声に耳を傾け、着実に実行してほしいと希望しました。
侯・新北市長はまた、イギリスの経済誌『エコノミスト』の最新号の表紙には、台湾が関税と国家安全保障という二重のプレッシャーに直面している様子が描かれていたとして、台湾は今、内輪もめをしていてはならないと述べました。
このあと、挨拶に立った頼清徳・総統は、侯・新北市長が、企業が電力供給について懸念していると述べた事に対し、「今、侯・市長から話があった電力の安定供給に関する問題について説明しよう。経済部は分析を行っており、台湾の電力供給は2032年まで問題ない。人工知能(AI)やデータセンターで必要となる電力を組み込んでも、2032年まで電力の安定供給には問題ない」と強調しました。
頼・総統はまた、現在、台湾に欠けているのはグリーンエネルギーであると指摘、そのため、政府は現在、各種のグリーンエネルギーに関する建設を進めているところだとして、風力発電、太陽光発電のほか、今後は水力発電、地熱発電、水素エネルギー発電など、新興テクノロジーによる発電に力を入れていく、と述べました。
頼・総統はさらに、いくつか具体的な数値を挙げ、例えば、国際通貨基金(IMF)は多くの国・地域の今年の経済成長率の予測値を引き下げた中、台湾は引き下げられず、逆に引き上げられた、と指摘、台湾の第1四半期(1月~3月)の経済成長率は5.37%に達し、また製品の輸出販売の65%はアメリカ及び中国以外の国であるとして、これらはすべて、この数十年来の台湾の経済、産業発展による強靭性といえると強調、各企業は自信をもって欲しい、と希望しました。
(編集:駒田英/中野理絵/本村大資)