今年で78回目となる、世界保健機関(WHO)の最高意思決定機関「世界保健総会(WHA)」が5月19日からスイス・ジュネーブで開催される予定です。しかし台湾は2017年以降、8年連続でWHAに招待されておらず、今年も招待状が届かなければ、9年連続でWHAに参加できないことになります。
このことについて衛生福利部(日本の厚労省に類似)の邱泰源・部長(大臣)は1日午前、立法院(国会)衛生環境委員会に出席する前に受けたインタビューの中で、台湾は現時点でもWHAから招待状を受け取っていないことを明らかにした上で、「政府はこれまで国際的な医療活動に参加した精神に基づき、例年通り公式の訪問団を組織し、現地に赴く予定だ。世界に向けて台湾の声を発信し、各国との交流を深めていく」と述べました。
一方、中国で台湾政策を担当する中国国務院台湾事務弁公室(略称:国台弁)は先ごろ、「台湾がWHOの活動に参加するには、『一つの中国』の原則に基づく必要がある。台湾が『九二共識(92年コンセンサス)』を認めていないことから、「WHA参加の政治的基盤は存在しない」と主張しています。
これに対し、邱・衛生福利部長は、「台湾は世界の公衆衛生と医療体制に貢献する能力がある」と強調し、「健康に関する人権は、いかなる政治的影響も受けるべきではない」と指摘しました。
邱・衛生福利部長は、「台湾は医療において世界最高水準の品質を有し、多くの国々への支援も行うなど、世界各国との交流活動にも積極的に取り組んでいる」と紹介、「健康という基本的人権にかかわることはいかなる政治的な影響も受けるべきではなく、世界中の人々が平等に医療を受ける機会を持つべきだ。台湾は必ずこの目標の実現に貢献できる」と強調しました。
中国の政治的圧力により、台湾の代表団はWHA本会議への参加が認められず、周辺でのフォーラムやイベントを通じて各国と交流を図る形となっていることに対し、邱・衛生福利部長は、「会場の中であれ周辺であれ、台湾の存在を国際社会に示すことが重要だ」と述べ、「台湾はいかなる場においても他国と積極的に交流し、質の高い医療と人道支援への情熱を発信していく」と強調しました。邱・衛生福利部長によると、台湾の代表団はジュネーブを訪問するたびに国際メディアの注目を集めているということです。
(編集:豊田楓蓮/王淑卿/本村大資)