台湾の在来線、台湾鉄道の運賃が6月23日から値上げされますが、台湾の東側、花蓮や台東に住む人々への優遇運賃についてはまだ発表されていません。これについて交通部の陳世凱・部長(大臣)は30日、立法院(国会)交通委員会で答弁に立った際、5月30日までに案を提出することを約束しました。
台湾鉄道の運賃調整計画は6月23日から正式に実施され、全体の運賃は平均26%の値上げとなりますが、台北-花蓮間の運賃は32%値上げされます。行政院(内閣)では花蓮・台東の住民への優遇運賃を導入するよう書簡を出しているものの、現時点ではまだ具体的な発表はありません。
これについて、最大野党・国民党立法院党団の傅崐萁・総召集人は、台湾鉄道が花蓮・台東の住民への優遇運賃をいつ提案するのかについて懸念を示しました。この質問に対し、陳・交通部長は、花蓮と台東の住民への優遇政策は確定しており、必ず実施される。しかし最終的な計画と内容は、現在台湾鉄道で検討中であるとし、運賃値上げの6月23日に同期させたいと思っていると説明。傅崐萁・総召集人がさらに5月30日までに提案するよう促すと、陳・交通部長もそれを了承しました。
傅・総召集人はさらに、台湾鉄道が花蓮・台東の住民のために優遇運賃を打ち出すことと、観光客をいかに花蓮・台東に誘致できるかということは別の問題であると指摘。昨年(2024年)4月3日の「台湾東部沖地震」以来、休日の客室稼働率は4割から5割にとどまり、平日は2割にまで低下していること。ホテル・宿泊業が相次いで廃業するなど、全ての産業が悲惨な状況にあることを陳・交通部長に配慮してほしい。特に昨年は台湾全体の入出国バランスがのべマイナス900萬人となっただけでなく、消費額バランスも7000億台湾元(日本円およそ3兆1200億円)のマイナスと、東南アジアで最下位となった。今年の観光実績は改善できるのかと問いました。これについて、陳・交通部長は、今年は間違いなく昨年よりも成長すると語り、観光成長率で東南アジア諸国に追いつくよう、できる限り努力すると述べました。
傅・総召集人は、交通部の最優先課題は花蓮と台東の交通改善であり、昨年10月に交通委員会が花蓮・台東の道路が改善される前に運賃を引き上げることはできないと決議していると強調。交通部も、蔡英文・前総統が再選キャンペーン中に掲げた「西の高速鉄道、東の快速鉄道」というビジョンや、蘇貞昌・元行政院長(元首相)、陳建仁・前行政院長、林佳龍、王國材・両元交通部長が国会答弁で表明した「島を一周6時間共同生活圏の実現」という約束も果たすべきであると述べました。
(編集:中野理絵/許芳瑋/本村大資)