行政院(内閣)の卓栄泰・院長(首相)は29日、立法院(国会)での質疑応答において、政府がこれまで「主権財富基金」(政府系ファンド、ソブリン・ウエルス・ファンド)の設立に対して財政負担を懸念し慎重な姿勢を取ってきたものの、現在の台湾の経済力およびハイテク産業の発展を鑑みると、創設に向けた条件はすでに整っていると述べました。そのうえで、国家の発展や資源の分配などを担う行政機関である国家発展委員会(国発会)、中央銀行および財政部に対し、合同で専門プロジェクトを立ち上げ、検討を開始するよう指示したことを明らかにしました。
アメリカのドナルド・トランプ大統領が発表した新たな相互関税政策は、世界の経済・貿易市場に大きな影響を及ぼしています。これを受けて、立法院では最大野党国民党の李彦秀・立法委員が質問に立ち、世界90カ国以上が「主権財富基金」を設立している現状を踏まえ、シンガポール国営投資会社であるテマセク・ホールディングス、およびシンガポール政府投資公社(GIC)の事例を紹介しながら、財政余剰金の運用および国家戦略資源確保における「主権財富基金」の重要性を強調。行政院の卓・院長に対し、自ら主導して設立計画を進めるよう求めました。
これに対し、卓・院長は、すでに中央銀行、国家発展委員会、財政部と討議を進めていると述べ、今後は自らがこの政策を監督し、最高レベルの慎重な評価基準で計画を進めていくと表明。また、国内における十分な合意形成を経たうえで、正式に設立を推進する方針を示しました。
(編集:呂学臨/王淑卿/本村大資)