台湾国際放送の運営母体である中央放送局(略称:Rti、央廣)と台湾の東呉大学商学院(商学部)の共催によるフォーラム「トランプ米大統領就任100日、世界の新秩序が確立されるか?」が29日に台北市内で行われました。台湾の経済部(日本の経産省に相当)の外郭団体である中華民国対外貿易発展協会(TAITRA、日本での名称は台湾貿易センター)の黄志芳・董事長(会長)が「変局の下での選択」と題して基調講演を行いました。
黄・董事長は講演の中で、アメリカのトランプ大統領は世界秩序を再構築するため、関税を戦術にこれまでの貿易秩序を破壊した。これからは為替レートを戦略に新秩序を築いていく。これは台湾が経済体質を改善する好機だと指摘、台湾の世界進出は製造だけではなく、核心となる金融、科学技術、産業操作にも参与しなければならないと述べ、政府に対して政府系ファンド(ソブリン・ウエルス・ファンド)の早期設立を通じて企業の海外進出を支援するよう呼びかけました。
黄・董事長は、台湾元が値上がりすると輸出には不利となるが、経済体質の転換を図り、新しい経済モデルを作る好機だ。なぜなら、台湾元の値上がりは台湾人の購買力の上昇につながり、内需市場の活性化、および企業の海外進出に有益からだと分析しました。
黄・董事長はまた、企業の海外進出について、製造だけではなく、核心となる金融、科学技術、産業操作にも参与しなければならないと強調。この目標を達成するため、政府は政府系ファンド(ソブリン・ウエルス・ファンド)の設立に拍車をかけるべきだ。アメリカはこのようなことを計画しているのみならず、隣国のインドネシアはすでに大規模な政府系ファンドのセスを発表したと指摘しました。
黄・董事長は、アメリカの相互関税の課税対象となった国々は真っ先に考えるのは業者に協力して市場を分散させることだ。新しい市場となる対象がほぼ同じだ。ヨーロッパ、インド、日本など。私はそれをコロッセウム(フラウィウス円形闘技場)のようだと形容している。トランプ大統領はこの政策を通じてほかの国々を戦わせている。政府系ファンド(ソブリン・ウエルス・ファンド)があれば、強くて有利な武器になる。政府系ファンドがなければ、弱い剣闘士になると分析し、政府系ファンド設立の重要性を強調ました。
中央放送局の頼秀如・董事長はアメリカのインフレが制御不能に陥った場合、トランプ大統領の関税政策がその影響を受けるかと質問しました。それに対して黄志芳・董事長は、トランプ関税政策の目的はアメリカの再工業化にある。しかし、再工業化はすぐ実現できるものではないため、当分の間、混乱が続くだろう。アメリカのインフレがある程度まで悪化した場合、トランプ大統領は関税政策の調整を考える可能性がある。なぜなら関税政策は戦術に過ぎず、いつでも調整可能からだと答えました。
(編集:王淑卿)