アメリカのドナルド・トランプ大統領(Donald Trump)が提示した相互関税政策が、全世界の経済、貿易に衝撃を与えている中、行政院(内閣)は24日、4100億台湾元(日本円約1兆8030億円)に及ぶ特別予算を捻出して対応すると発表しました。行政院の卓栄泰・院長(首相)は、政府は「MIT(メイド・イン・タイワン)はMIT」だとして原則堅持を強調、中国製商品を台湾製と偽る事は許されないことはもちろん、産業支援政策については決して交渉カードにはしない、と述べました。
アメリカの相互関税政策に対応する形で、行政院は24日、4100億台湾元規模の特別予算条例を打ち出しました。25日、立法院(国会)での質疑応答に臨んだ卓栄泰・行政院長に対し、第二の野党・台湾民衆党の黄珊珊・立法委員(国会議員)は「アメリカは長期間、我が国の食品安全及び農業政策が貿易の障害になっていると指摘してきた。アメリカ産豚肉や牛肉、あるいは遺伝子組み換え食品が相互関税の交渉カードになるのではないか」と問いました。
卓・院長は、政府は海外との交渉においては、「国民の健康と食品の安全を優先とする」という原則を守る。ただ、同時に状況を見て、国際的な検査基準、科学的な検証を参考にしながらコミュニケーションを図っていく、と説明しました。
卓・院長はそして、行政院は昨年末、経済外交及び台湾アメリカ経済貿易専門チームを設立し、アメリカから提起される可能性のある関税の脅威に事前に対応を行っていた。そして、930億台湾元(日本円約4100億円)の産業支援計画を通じ、企業の調整をサポートする。産業への補填政策を、関税交渉における交渉カードにさせることはない、と強調しました。
卓・院長はそして「930億元の産業支援計画の重点は産業の研究、モデルチェンジ、開発のサポートだ」と述べました。
また、台湾民衆党の黄国昌・立法委員は、かつて、ある台湾の太陽エネルギー産業の業者が中国製の部品を輸入したのち、シールを貼ってアメリカへ輸出していたり、セキュリティコントロールのシステムについて、大量の中国製監視モニターを「MIT(台湾製)」と表示していた疑いがあると暴露されたことについて指摘しました。卓・院長はこれに対し、こうした産地偽装は許されない、2週間以内に全面的に調査し、結果を公表すると述べ、仮に違法行為があった場合、法に基づき処置し、補助申請のプロセスに問題があった場合、補助金を回収する可能性も排除しない、と強調しました。
(編集:駒田英/中野理絵)