最近、検察は複数の中国共産党スパイ事件を摘発、その中には、国家安全会議の呉釗燮・秘書長が外交部長在任中に任命した元補佐官・何仁傑氏らも含まれていました。国家安全機密を扱う重要機関が中国による浸透工作を受けたことに社会的な関心が高まる中、行政院(内閣)の卓栄泰・院長(首相)は17日の閣議で、国家安全メカニズムの全面的な強化とともに、「公務員任用法第4条」で規定されている公務員の審査制度の再検討を指示しました。
卓・行政院長は、「大多数の公務員は法律を守り、国民のために尽くしていると信じている」と述べた上で、「しかし、国家の安全と民主的で自由な生活様式を守るためには、政府は制度面から管理体制を強化し、万全な制度にしなければならない」と強調。行政院の李慧芝・報道官は、卓・行政院長の言葉を次のように伝えています。
李・報道官は、「卓・行政院長が政務委員(無任所大臣)の馬永成氏に対し、2週間以内に関係機関を招集し、国家安全体制強化の具体策を協議するよう指示した。また、すべての公務員に対しても、国家安全に対する意識を一層高め、公務員として国家への忠誠を堅持するよう強く呼びかけた」と伝え、更に、「国家に対する忠誠義務がある公務員に対して行われる現在の忠誠度チェックは職の階級と肩書きに基づくものであり、機密事項への接触度に基づくものではない。今後はこの点が見直しの方向性となる可能性がある」と述べました。
行政院人事総処の蘇俊栄・人事長は、「外交部元補佐官の何仁傑氏が外交部に在職していた時に関与した案件の関係者に対して忠誠度チェックは実施されていた」と述べ、「今回の件を受けてその運用自体について改めて見直す必要がある他、忠誠度チェックを毎年定期的に実施すべきかどうかについても検討する必要がある」との認識を示しました。
公務員任用法の改正有無について問われた林明昕・政務委員は、「現行制度にはすでに審査の仕組みがある。まずはそれらが徹底的に施行されていないか、あるいは補強が必要な点があるかどうかを検討する」と述べ、「これは大規模な制度改革ではなく、既存の措置を着実に実行することが目的だ。政府の検討作業は決して際限のないものでも、評価のための評価でもない」と強調しました。
最近、政府が公務員に対し、中国の身分証などを所持しているかどうかの調査を行っている件に関し、台湾で対中国政策を担う大陸委員会(陸委会)は、「現在も関連手続きが進行中であり、結果はまだ出ていない」と明らかにしています。
(編集:豊田楓蓮/王淑卿/本村大資)