アメリカのトランプ大統領は、台湾株式市場の清明節連休中に相互関税を発表し、中国など他国が次々と対抗措置を取ったことで、世界的な関税戦争が始まりました。相互関税の影響は拡大し続けています。清明節の4連休明けとなった7日の台湾株式市場では、取引開始と同時に、半導体受託生産で世界最大手の「台湾積体電路製造(TSMC)」や、IC設計最大手「聯発科技(メディアテック)」など上場企業1000社以上がストップ安となり、加権指数は2000ポイント以上急落し、節目の2万ポイントを一気に割り込みました。
トランプ大統領は世界180カ国‧地域に対して相互関税を発表し、中国やカナダが対抗措置を取りました。最新情報によりますと、EU加盟国は今後数日間で統一した立場を示す予定で、アメリカが実施した関税に対する対抗措置も行う見込みです。デンタルフロスからダイヤモンドまで、約280億米ドル(約9273億台湾元、4兆560億日本円相当)のアメリカからの輸入品に対して第一弾の対抗措置を講じる予定だということです。
世界的な関税戦争の勃発により、相互関税の影響が広がり続けています。世界の株式市場は先週の大暴落に続き、7日のアジア市場も大幅に下落しました。日本市場では、日経平均株価は取引開始直後に8%超の値下がり、32,000円を割り込みました。さらに、大阪取引所では、取引が一時停止される「サーキットブレーカー」が発動されました。韓国市場では、総合株価指数(KOSPI)が取引開始直後に4%あまり下落しました。これを受け、サーキットブレーカーの措置が取られ、取引は10分間停止しました。
台湾株式市場は清明節の連休明け初日の取引で惨憺たる状況となりました。上場企業約1,000社がストップ安となり、ストップ安銘柄の割合は97%に上り、ほぼ「全滅状態」となりました。店頭市場の企業を含めると、1,700社以上がストップ安となりました。投資家は関税戦争が短期間で解決しないことを懸念し、市場には買い手が不足する中、ストップ安銘柄は売買が成立しない状態が続いています。台湾株式市場の2,000ポイント以上の下落幅は縮小せず、パニック売りが広がっています。
アナリストの許博傑氏は、「台湾株式市場は昨年8月以来の安値を更新した。短期的には、トランプ大統領による関税措置に関する新たな情報が示されない限り、下落基調が続く可能性がある。本日の午前11時時点の取引高はわずか1,100億台湾元(約4,772億日本円)と、流動性の乏しさを示している。このような状況下では、取引高が4,000億から5,000億元(約1兆7,353億円から2兆1,691億円)以上に拡大して初めて、下落傾向の緩和が見えてくる可能性があると見ている」と述べています。
一方、国際的な事態に対応するため、国家金融安定基金(国安基金)も市場安定に向けた介入体制を整えています。
国家金融安定基金は通常、1月、4月、7月、10月に定例委員会を開いており、今期は4月14日に予定されていました。しかし、トランプ氏による「相互関税」の影響で台湾株が国際市場とともに急落しており、会議が前倒しで開かれる可能性もあるということです。
(編集:許芳瑋/本村大資)