アメリカのトランプ大統領が「相互関税」政策で、台湾に32%の関税を課すと発表したことを受けて、行政院(内閣)は3日、「極めて理不尽だ」として深い遺憾を示しました。その上でアメリカ側に厳正な申し入れを行うことを明らかにしました。
行政院の李慧芝・報道官は、「台湾への税率は台湾とアメリカ間の経済・貿易の実情を反映しておらず、台湾には不公平だ」と訴えた上で3つの理不尽な点を列挙。一つ目の点として、「相互関税の算出方法、科学的根拠及び国際貿易の理論的基盤が明確でなく、台湾とアメリカ間の貿易構造の高度な相互補完性と実際の貿易関係を反映できないという点である」と指摘。
二つ目の点として、「台湾からアメリカへの輸出と貿易黒字の大幅な増加は、主に近年の半導体および関連製品、特にAI製品に対するアメリカの顧客の需要が急増していること、また、トランプ大統領の1期目の国家安全保障政策である対中国の関税追加および科学技術の規制、台湾企業のサプライチェーンの台湾への回帰、台湾の情報通信技術(ICT)製品に対する需要増加などを反映している。これはアメリカの経済と国家安全保障に対する台湾の大きな貢献を示しているにもかかわらず、逆に高い関税を課せられた」と指摘。
三つ目の理不尽な点として、「アメリカが低価格での違法な迂回輸送による『原産地を偽った輸送』も税率の算出方法としていることだ」と指摘。「アメリカは長年にわたり、中国の低価格での違法な輸送を懸念しており、今回、中国と貿易が密接な国、特に違法な輸送の問題がある国に対しさらに高い税率が適用されることになった。例えば、ベトナムは46%、カンボジアは49%、タイは36%の税率だ」と述べるとともに、「しかし台湾はすでに関連対策を講じており、違法な輸送の取り締まりを積極的に行っている。さらに、財政部は『事前予防・厳正な調査・事後の厳罰』という3つの防衛線で違反を防いでいる」と明らかにしました。
李・報道官はさらに、「卓栄泰・行政院長はすでに、行政院経済貿易交渉オフィスに対し、今回の高い税率の不合理さと台湾に対する不公平さを直ちにまとめ、アメリカ通商代表部(USTR)に厳正な申し入れを行い、説明するよう求めるとともに、アメリカ側との意思疎通を続け、我が国の国益と産業の利益を確保するよう指示した」と説明しました。
(編集:豊田楓蓮/王淑卿/本村大資)