公務員の人事制度に携わる考試院銓敍(せんじょ)部と行政院人事行政総処は先ごろ、公務員に対し、中国の身分証明書を持っていないことを表明する誓約書に署名するよう求めました。行政院人事行政総処の蘇俊栄・人事長は20日、「国家への忠誠という問題は妥協できない。しかし、現在の規定なら、署名しなくても罰則はない」と述べました。
ある台湾のインフルエンサーは、「中国側が『交流や旅行』という名目で台湾の人を中国に招き、それを機に中国の身分証明書と居住証を申請するよう求めた」と暴露しました。それを受け、銓敘部と行政院人事行政総処は、台湾で対中国政策を担う大陸委員会(陸委会)と協力して中央‧地方公務機関に通達を出し、公務員に中国での戸籍、中国のパスポート、身分証明書、定住証、居住証を持っていないことを示す誓約書への署名を求めました。立法院司法法制委員会は20日、行政院人事行政総処の蘇・人事長を招き、業務報告および質疑を行いました。
与党・民進党(国会議員)の呉思耀、王義川・両立法委員(国会議員)からその進捗状況について聞かれた蘇・人事長は、「幼少期から『親孝行』と『国家を尊重する』という核心的価値観を教えられてきた」と述べ、「両岸関係が緊迫し、いくつかの残念な事件が発覚したため、政府は公務員の国家に対する忠誠心を改めて高めなければならなかった」と答えました。
蘇・人事長は更に、「現在、各機関が相次いで誓約書に署名している。行政院人事行政総処の職員全員が署名を完了している。これからも手続きの簡素化にさらに努め、誓約書の電子化を推進していくとしています。
蘇・人事長は、この問題は、議員が指摘したように、99%以上の人には問題はない。問題があるのは、ごく少数だ。何か困難でもあったかと、周りの人がそのサポートに乗り出せば、ひょっとしたらその人の考え方が変わるかもしれないと述べました。
蘇・人事長はまた、「公的機関に就職する場合は誓約書に署名する必要があり、二重国籍は不可」と述べました。王・立法委員は、「中華民国の公務員は武力による統一は主張できるか?」と質問すると、蘇・人事長は「いいえ、絶対にできない」と答え、「中華民国の公務員が中国と台湾の統一を主張できるのか?」との質問には「絶対にできない、それは最高原則に違反するからだ」と答えました。「中華民国の公務員は中華人民共和国の身分証明書を持つことができるか?」との質問には「持つことはできない」と答え、「中華民国の公務員は中華人民共和国の居住証を持つことができるか?」との質問には「これらの事は全て認められない」と答えました。
最大野党・国民党の翁暁玲・立法委員からの「政府が公務員に誓約書への署名を求めたことが反発を招いた」という意見に対し、蘇・人事長は、「これはごく少数だ。国家への忠誠の問題は妥協できない。政府は、逮捕という方法ではなく人々が正直に申告することを奨励しているのだ。これはまさに、銀行が個人情報の保護に関する告知のようなものだ。それを悪く言わないでください。現在の規定では、署名したくないなら、署名しなくていい、罰則はない」と述べました。
(編集:豊田楓蓮/王淑卿/本村大資)