頼清徳・総統が先ごろ、今年度の国防予算について、特別予算を編成し、国内総生産(GDP)の3%にまで引き上げると宣言しました。周囲からは、国防部(防衛省)はどのようにして与野党からの支持を得るのか注目されていますが、この件について国防部の顧立雄・部長(大臣)は19日午前、立法院(国会)でのインタビューの際、自衛能力の強化は平和を守る決意を表す重要な項目であり、与野党の立法委員(国会議員)や各界と謙虚にコミュニケーションを図っていくと述べました。
顧・国防部長は、「自衛能力の向上によって、同盟国と共に集団抑止力を生み出すことで戦争を回避する。これが我々が国防予算を引き上げる最大の目標であり、実力を平和と交換することである」と強調しました。
この他、メディアが注目している国産潜水艦「海鯤軍艦(Narwhal/ノーファル)」の進捗状況について、顧・部長は、現在、「4月」には海上試験(SAT)を実施する予定であるが、必ずしも4月1日ではないと説明しました。
海軍が最も重視するのはやはり「安全」であり、「港湾係留試験(HAT)」において不備があった点を全て改善し、安全に問題がないことが確認されてから海洋試験に進むとしています。
二期目のトランプ政権が発足後、アメリカは継続的に台湾などのパートナーに「責任を果たす」よう求め、軍事費を増やし、アメリカだけに頼らないよう求めています。
台湾の在アメリカ大使館に相当する「駐美國台北經濟文化代表處(駐米台北経済文化代表処)」の俞大㵢・代表は、アメリカの経済新聞、「ウォール・ストリート・ジャーナル(The Wall Street Journal)」の18日に放送された中国語版番組のインタビューの中で、台湾は過去10年で国防予算は既に倍に成長していると強調しました。
アメリカの国防総省の政策担当次官に指名されたエルブリッジ・コルビー(Elbridge Colby)元国防副次官補は4日のアメリカ議会の公聴会の中で、台湾の軍事費は十分ではなく、GDPの10%にまで近づけるべきだと改めて発言。台湾の議会が軍事費を削減する動きに「深く懸念している」と述べていました。
俞・駐米代表は、インタビューの中で、頼・総統は既に将来の国防予算はGDPの3%以上にまで達すると宣言していること。また、過去8年間で、アメリカは台湾に対して合計48回、総額260億米ドル(日本円およそ3兆8900億円)の武器売却を発表していることを説明。
台湾はこれらの武器売却に感謝している。現在、一部の軍装備がまだ台湾に届いていないので、できるだけ早く届けられることを期待していると述べました。
また、台湾とアメリカの各界が非常に注目している、半導体受託生産で世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)のアメリカへの投資拡大について、俞・駐米代表は、台湾の昨年のアメリカへの投資は、対外投資全体の4割以上を占めている。台湾はアメリカとの協力を強化し、双方が緊密なパートナーとなることを願っていると語りました。
そして、AI(人工知能)の台頭に伴い、より多くのチップ、特に高度なチップの需要が急速に高まっていることから、「全てを台湾で生産することはできない」と説明し、顧客が所在するアメリカに生産拠点を置くことが合理的であり、台湾、アメリカ、その他の友好国をサプライチェーンの一環にまとめ、相互のつながりをより緊密にして、「シリコンシールド」のセキュリティ保護を強化して「シリコンシールド要塞」にしていくと指摘。
そして、最新の技術はまず台湾で生産し、最終的にアメリカなどの他の地域にも拡大していくと説明しました。
(編集:中野理絵/許芳瑋/本村大資)