中国で活動する台湾の芸能人がSNSで「中国台湾省」と表記した投稿が相次いで発信されていることが波紋を呼んでいます。頼清徳・総統は、13日に国家安全保障ハイレベル会議を開き、台湾の芸能人が中国で活動する際のガイドラインを強化するよう指示しました。文化部も「台湾地区と大陸地区人民関係条例(略称:両岸人民関係条例)」などに基づき、適切な対応を取る考えを示しています。
文化部の李遠・部長は14日、立法院(国会)で取材に応じ、台湾の芸能人が中国で活躍することを歓迎するが、台湾の民主主義で自由な環境で育った人が中国に行った途端、統一戦線に利用されるのは望ましくないと語りました。
文化部は台湾で対中国政策を担う大陸委員会(陸委会)に台湾の芸能人が中国で活動する際の注意点を提供する方針を示しました。
李・部長は、中国での活動を過度に非難したくはないとしながらも、台湾は民主主義で自由な社会であり、中華文化を含むあらゆる文化が私たちの養分となっている。しかし、中国は文化を統一戦線の道具として利用し、養分とはみなしていない。台湾の芸能人が中国で活動し、成功することを願っているが、圧力に屈して台湾を傷つけるような発言をするべきではないと述べました。
また、政府の対応は、芸能人に立場を迫っているのでははないかという質問に対して李・部長は、中国は台湾に対して文化的な攻撃や軍事的な威嚇を続けておりゲームやアニメなどの作品を通じて台湾をおとしめている。選択を迫られているという言い方は、彼らが圧力を受けていることを示唆しているようだが、文化部としては、芸能人を守り、支援することを重視していると述べました。
芸能人がどのような言葉を使うとレッドラインを越えるかについて質問されると、李・部長は、「両岸人民関係条例」には非常に明確な規定があるとし、さらに、頼・総統が台湾の文化産業に大規模な投資を行う方針を発表したことについて触れ、映画、文学、漫画、文化施設を含む分野に投資することで、台湾のクリエイターや芸能人、また演劇など表現者が台湾で自由に活動できる環境を整え、彼らが台湾に留まりたくなる政策を進めることが比較的積極的なアプローチであると強調しました。
(編集:岩口敬子/中野理絵/本村大資)