半導体受託生産で世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)がアメリカへの投資を拡大すると発表したことを受け、行政院(内閣)の卓栄泰‧院長(首相)は6日、行政院の本会議(閣議)の中で、「TSMCの台湾における投資計画に変更はなく、北部・新竹、南部・高雄、中部・台中の先端製造工場の計画は現在も継続中だ。中南部・嘉義と南部・台南には先進パッケージング技術であるCoWoS(コワース)工場を建設する予定だ。また、TSMCのグローバル研究開発センターは依然として台湾にあり、台湾はいまだに世界のテクノロジー分野にとって重要な拠点となっている。世界の産業チェーンにおける台湾の主導的地位は維持されなければならず、政府はTSMCの後ろ盾として、台湾での生産能力と先端技術の維持に協力する」と述べました。
TSMCがアメリカへの投資を拡大すると発表したことで、台湾が半導体製造における優位性を失うのではないかという懸念の声が上がっています。これについて卓‧行政院長は、「台湾が国際舞台で実力を発揮するのは良いことだ。これまで鄭麗君・行政院副院長、龔明鑫・行政院秘書長、台湾の経済政策の策定などを担う国家発展委員会(略称:国発会)の劉鏡清・主任委員などは、台湾の産業と頻繁に接触し、産業が台湾に根付き、世界に向かって発展することの重要性を十分に理解してきた。政府は台湾がテクノロジーの鍵としての地位を維持し続けることを期待している。 政府は産業の世界への広がりを十分に理解し、また各方面からの情報を把握し、適切な協力を提供している。このことは台湾の利益であり世界の利益でもある」と話しました。
行政院の李慧芝・報道官は卓‧行政院長の言葉を次のように伝えています。
「TSMCの台湾における未発表の計画を除くと、現在、最先端の2nm工場を新竹に1ヶ所、高雄に5ヶ所、また、1.4nmの工場を台中に1ヶ所、新竹に2ヶ所の合計9つの先端プロセス工場を増設する。さらに、台湾には嘉義と台南にある工場を含めて3つの先進パッケージングのCoWoS工場も計画中だ。卓‧行政院長が強調しているのは、TSMCの世界への発展の前提は台湾に根を下ろすことだ。最先端の工場の立地場所としての台湾だけでなく、より重要なのは、台湾にTSMCのグローバル研究開発センターがあることであり、台湾はチップ製造の世界で最も重要な拠点であるということだ」と述べました。
卓‧行政院長は本会議の中で民間の組織が行った調査を引用し、「2035年までにはTSMCの台湾における生産能力の割合が8割を上回り続け、各国がまだ工場建設の段階にある。TSMCは台湾のTSMCであり、台湾を中核としたTSMCを世界に広めていく」と指摘しました。
卓‧行政院長はまた、「政府は生産能力と先端技術が台湾に根を下ろすよう支援するとともに、必ずやTSMCの後ろ盾になる。同時に、台湾の多くの中小企業は、世界に向けて発展しており、世界中の大手企業も台湾に投資している」と述べ、「中央政府と地方自治体が力を合わせ戦力を発揮し、台湾の世界における地位が日増しに重要になるよう期待する。台湾が世界から注目されるほど、台湾はより安全になる」と述べました。
(編集:豊田楓蓮/王淑卿/本村大資)