中国人民開放軍が26日、事前予告なしに台湾南部・高雄市と屏東県から約40海里の海域に演習エリアを設け、「射撃訓練」を行うことを発表しました。これについて総統府の郭雅慧・報道官は27日、声明を発表し、「台湾海峡とインド太平洋地域の平和と安定は、国際社会の最大のコンセンサスであり、世界共通の核心的利益に関わるものである。しかし、中国はこの地域の一員として、連日、ベトナム、フィリピン、ニュージーランドやオーストラリア沖など各国の国際水域で一方的な威嚇・撹乱行為を行うとともに、また警告なしに演習水域を設定している。これは地域の安全保障を破壊する、挑発行為であり、台湾はこれを強く非難する」と述べました。
郭・報道官は、「26日、台湾沖に何の予告もなく中国が演習エリアを設定し、『射撃訓練』が実施されることが発表されたが、これは国際慣例に反する露骨な行為である。世界の航空機の安全や海上における船舶の航行に高度の危険をもたらすだけでなく、地域の安全と安定に対する露骨な挑発行為でもあり、総統府はそれを厳重に非難する」と指摘しました。
郭・報道官はまた、「賴清德・総統はすでに関連部門に対し厳重に対処するよう指示し、政府は関連情報を十分に把握しているので、安心してほしい」と国民に呼びかけたと伝えました。
郭・報道官はさらに地域の平和と安定を維持することは台湾海峡両岸共通の責任であると強調、「世界が平和を求める今、中国が他国に有害で自国にも利益のない一方的な挑発行為をやめ、ルールに基づく国際秩序を守り、地域の安全、安定、繁栄、発展に貢献するよう呼びかけました。
一方、国防部(防衛省)は27日、中国人民開放軍の台湾海峡周辺での射撃訓練の範囲について公表しました。それによりますと、設定された「演習区域」の広さは長さ70カイリ(約130キロ)、幅20カイリ(約37キロ)であり、中国の主力・補助艦計7隻からなる中国海軍の編隊は26日午前8時50分から午後3時40分までの間、「演習区域」で活動していました。
26日午前6時から27日午前6時までに、中国の軍用機延べ45機の飛行を探知し、うち34機が台湾海峡の「中間線」を通過。船舶14隻と公船1隻も探知し、合計60の中国の軍用機と船舶が台湾海峡付近で活動を続けていたということです。
国防部はまた、26日午前7時40分から午後7時30分までの間、台湾海峡の空域で延べ21機の主力・補助戦闘機および無人偵察機を探知し、うち延べ14機が台湾海峡の中間線を越えて台湾南西部および北部の空域に侵入、さらに26日午前8時15分から午後12時25分まで、台湾北部の空域で延べ4機の主力・補助戦闘機を探知したと発表。26日午前9時15分から午後7時25分までは、台湾南西の空域で中国の主力・補助戦闘機やヘリコプター、無人機など延べ20機が「演習区域」に近い場所で活動したということです。
国防部によると、中華民国国軍は、軍用機や軍艦、沿岸部に配備したミサイルシステムで厳密に監視し、対処しており、中国軍は26日午後3時40分、「演習エリア」から離れたということです。
(編集:豊田楓蓮/王淑卿/本村大資)