アメリカ議会下院の超党派議員らが共同で「台湾保証実施法案」を提出し、アメリカ国務省に対し、双方の関係を深めるため、アメリカと台湾の交流に関する自主的な制限を解除する計画を策定するよう求めました。
これについて立法院(国会)の与野党立法委員(国会議員)はこの法案によって台湾とアメリカの相互交流が深まると評価しました。ただ、野党・国民党の陳玉珍・立法委員は、台湾とアメリカの関係を深めるのと同時に、国家の利益と地域の安定を考慮したものであるよう、政府は慎重に対応すべきであると指摘しました。
アメリカのドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領の1期目の政権の後期に、マイク・ポンペオ(Mike Pompeo)元国務長官がアメリカ国務省に対し、アメリカと台湾の関係を深めるために、双方の交流に対する制限を解除する計画を策定するよう要求。アメリカと台湾の交流に対する自主規制が撤廃されました。その後のジョー・バイデン(Joseph R. Biden Jr.)大統領政権では、一部の制限が戻されましたが、同時にアメリカと台湾の政府関係者の相互訪問に対する制限も緩和し、アメリカの政府関係者が台湾の政府関係者を政府機関に迎え入れたり、駐アメリカ代表処で会談を行うことを許可しています。
「2期目のトランプ政権」では、マルコ・ルビオ(Marco Rubio)氏が国務長官に就任しており、関連する制限が存続するかどうかが注目されています。
与党・民進党の呉思瑤・立法委員は、アメリカ議会の台湾に対する支持は既に党派を超えた共通認識となっていると語り、台湾の民主的価値観やインド太平洋地域の平和への貢献、そして強力な経済・貿易力によって、台湾は国際社会からより多くの支持を得ていると強調しました。
呉思瑤・立法委員は、「台湾とアメリカの関係は、蔡英文・前総統政権から頼清徳・総統政権に至るまで過去最も素晴らしく、最もよい。各分野におけるコミュニケーションルートも非常にスムーズである。これはもちろん長年に渡り築かれてきたもので、私たちも長きに渡りお互いの信頼や協力の基礎を作りあげてきた。だからこそアメリカ議会では台湾支持、中国への対抗というのがすでに党派を超えた共通認識となっている」と述べました。
一方で、最大野党・国民党の陳玉珍・立法委員は、アメリカ、中国、台湾の関係および地域の安定について、台湾はアメリカと中国の競争において「どちらか一方に味方する」ことは避けるべきだと指摘。シンガポールやフィリピンなどの国から学び、アメリカとの関係を発展させるのと同時に、中国との安定した相互交流を維持すべきである。台湾とアメリカの関係を深めるのと同時に、政府は国家の利益に影響を与えないよう考慮し、慎重に対応すべきであると強調しました。
なお、この「台湾保証実施法案」は2023年にアメリカ下院で賛成多数で可決されましたが、上院では通過することはできませんでした。
今回、「2期目のトランプ政権」のもと、アメリカ下院、共和党籍のアン・ワグナー(Ann Wagner)議員、民主党籍のジェリー・コノリー(Gerry Connolly)議員、テッド・リュウ(Ted Lieu)議員が残りの制限を解除する計画を策定するよう求める法案を再度提出。アメリカ国務長官に対し、アメリカと台湾の交流に関するガイドラインを定期的に見直し、更新を行うことで、これらのガイドラインが双方の協力を促進し、共通の価値を反映させ、台湾海峡両岸問題の平和的な解決に貢献するよう求めています。
(編集:中野理絵/許芳瑋/本村大資)