台湾の対中国政策を担う大陸委員会(陸委会)の邱垂正・主任委員は、このほど日本経済新聞社の英文メディアである「Nikkei Asia」の単独インタビューを受けた際、北京当局が野党の政治家とのみ積極的に接触する一方で、頼清徳政権との対話を拒否することを許さないと警告しました。
邱・主任委員はまた、台湾は中国が政治的分断を図ろうとする行動を見過ごすことができないと語り、中国で台湾政策を担当する中国国務院台湾事務弁公室(略称:国台弁)からの訪問者について、これまでのように入境を許可することはしないと述べ、訪問する者は、「平等と尊厳を基盤として」頼政権の高官と面会するという意思を持つ必要があると明言しました。
さらに邱・主任委員は、昨年6月に中国共産党が台湾に対して台湾独立主義者を処罰する為の「22条の意見」を発表して以降、最も懸念しているのは、中国にいる台湾人の身の安全であると強調。邱・主任委員は、北京当局が不公平に民進党政権を挑発的で理不尽な存在として描写していると非難し、我々は常にコミュニケーションと対話の扉を開いている。中国側が「一つの中国」の概念を認めるという前提を接触する必須条件として押し付けていると述べました。
アメリカのトランプ次期大統領が今月20日に就任し、まもなく再びホワイトハウスに復帰しますが、邱・主任委員は、台湾がワシントンをはじめとするパートナーと協力し、主権を守り、台湾海峡両岸の現状を維持するため全力を尽くしていると再度強調しました。
トランプ氏及びアメリカの共和党に近い人物によりますと、邱・主任委員の、中国高官の訪問に関する立場は合理的であるとし、アメリカでは連邦レベルであらゆる外交に関わる訪問を管理していると語ったということです。
チェコのシンクタンク「欧州価値安全保障政策センター」(European Values Center for Security Policy)のヤクブ・ヤンダ主任はニッケイ・エイジアに対し、北京当局が台湾の正式な代表者とのコミュニケーションを拒む限り、台湾が中国側の入境を拒否するのは全く問題ないと述べたということです。さらに、こうした原則は実際、ヨーロッパやアメリカが外交における交流を規制することと似ており、他国が自国領域内での活動を申告することを義務付けるものであると補足しています。
(編集:岩口敬子/中野理絵/本村大資)