江宜樺・行政院長と台湾南部・高雄市の陳菊・市長が会談し、高雄市に埋設される石油化学原料のパイプラインの精査と、化学物質による災害の防止能力強化で合意した。
高雄市では7月31日深夜、市街地に埋設されていた石油化学原料を輸送するパイプラインからもれ出たプロピレンが原因と見られる広範囲な爆発が発生、30人死亡、300人以上が怪我をする大事故となった。高雄市が当初、中央政府に責任を求める動きをしたため、一時は地方と中央の関係が悪化した。陳・高雄市長は最大野党・民進党所属で、同党立法委員に立法院で罵倒された張家祝・経済部長(当時)は憤慨して辞任。
陳・高雄市長は8日、与党・国民党籍の江宜樺・行政院長に電話し、台湾の石油化学工業の未来の発展について意見交換を求め、22日に会談が実現した。
陳・高雄市長は副市長をはじめとする同市の幹部を率い、災害救助に対する中央政府の協力に感謝、重工業を産業の中心として発展した高雄市の問題を指摘し、中央政府と協力してこの事故を産業の変革への転機とできるよう希望した。
江・行政院長は事故発生後、高雄市政府の職員が不眠不休で対応したことを評価、見舞金の支給や道路の陥没現場での「山留め」作業などの高い効率をたたえた。
行政院が会談後に明らかにしたところによると、高雄市の工業用パイプラインの精査に経済部が協力し、9月には図面データを提供すると約束。パイプラインのデータについても、国防やエネルギー関連のものまで原則的にすべて提供することにした。内容を公開するかどうかは、高雄市の決定にゆだねる。
また、高雄市が事故現場のパイプライン3本はの原状回復は認めないとしていることについて、行政院はこれを尊重するた立場を示した。パイプラインの安全管理を強化するための基準作りについても行政院は同意した。