台湾の対中国政策を担う、大陸委員会(略称:陸委会)は台湾北部・台北市と中国・上海市の交流を目的に毎年行われている「台北・上海都市フォーラム」を開催することに同意しました。しかし、台湾に対する中国共産党の威圧行為がエスカレートすれば、フォーラムを延期するとも明かしました。
台北市の蒋万安・市長は12日、「台北市は大陸委員会と密に連絡をとり、意思疎通を行う」と強調した上で、大陸委員会が中国共産党による威圧行為とエスカレートの定義と範囲をさらに詳しく説明してほしい」と要求しました。
与党・民進党の一部議員による「台北・上海都市フォーラム」中止の提案について、蒋・市長は、大陸委員会は台北市の立場に同意し、両岸の平和を促進するために共同で努力することを望んでいるとし、「民進党議員も早く足並みをそろえてほしい」と促しました。
大陸委員会は11日、台北市は、両岸関係の融和を図るためフォーラムの開催が必要であると考えていることから、まず上海訪問団が「台北・上海都市フォーラム」に参加するために台湾を訪問することに同意すると明らかにしましたが、ただし、フォーラムが開催されるまでの期間、中国共産党の台湾に対する威圧行為がエスカレートした場合、台北市は中央政府の決定に従い、いつでも開催を延期することを約束しなければならないという「但し書き」を付け加えました。
蒋・市長は、12日午前、インタビューの中で、「大陸委員会が『エスカレート』の定義をさらに明確に説明することを望む。私たちがこのことを知ったのは昨日のことだ。関連の定義や範囲については、大陸委員会によるさらなる説明を待っているが、台北市は今後も引き続き大陸委員会とコミュニケーションと連絡を取り合う予定である」と述べました。
蒋・市長はまた、「両岸情勢が困難であればあるほど、より多くのコミュニケーションと交流が必要であり、『交流はないよりはあった方がよく、誤解を深めるよりは理解を深める方がよい』という台北市の立場を改めて示すため、『台北・上海都市フォーラム』の継続的な開催を堅持する」と説明。
蒋・市長はさらに、「大陸委員会の決定からも、台北市の立場に賛同していることがわかる。 台北市は、必ずやホスト役として最善を尽くし、上海訪問団を対等なもてなしで迎え、中央政府の承認したスケジュールに従って、12月17日に開催する」と述べました。
与党・民進党の洪健益・台北市議は、12日、台北市に対し、台湾の主権を堅持し、自由と民主主義を守り、中国共産党が台湾への嫌がらせを止めるまで同フォーラムの開催を中止するよう求めることを提案するとともに、蒋・市長に対し、中国共産党に利用されないよう呼びかけました。
このことに対し、蒋・市長は、「大陸委員会はフォーラム開催に原則的に同意していると表明したことから、大陸委員会は台北市の立場にも賛同している」と回答した上で、「民進党議員も早く足並みを揃えなければならない」と促しました。
一方、大陸委員会は、上海訪問団の102名の大部分の台湾訪問に同意していますが、書類が揃っていないメンバーには書類が揃うまで参加証を発給しない方針です。それに対して、蒋・市長は、台北市はまだ大陸委員会から追加書類の提出を求める公式文書を受け取っていないと述べました。
(編集:豊田楓蓮/王淑卿/本村大資)