中国がここ数日、第一列島線に大量の艦艇を集結させ、軍事的な侵入活動を展開しているほか、軍用機や軍艦を派遣し台湾への嫌がらせを続けています。
これを受け外交部(外務省)は11日、中国が一方的に台湾海峡の平和と安定を破壊し、地域の緊張が不必要に高まっている。そして、既に国際的な輸送や貿易の通常の流れを妨げていることから、北京当局に対し軍事威嚇や地域の平和と安定に危害を及ぼす全ての非理性的な行為を即刻停止するよう厳正に求めたと明かしました。そして、台湾は国際的な責任を果たし、中国の軍事的脅威に冷静に対応し、主権と国家の安全を断固として守り、民主主義と自由の防衛線を堅持すると述べました。
外交部は更に、台湾海峡と地域の平和と安定は既に国際社会の共通認識となっており、国際社会は台湾海峡とインド太平洋地域の情勢に高い関心を示し続けている。中国が台湾に対し「文攻武嚇(言葉で攻撃し武力で威嚇すること)」を強め続けたり、第一列島線で大規模な軍事集結を行うなど、この地域を不安に陥れリスク変数を生み出しており、地域内の各国を困らせている。中国は既にインド太平洋地域の平和と安定を損なうトラブルメーカーだと確定されていると指摘しました。
そして、中国による台湾と地域諸国に対する挑発的な行為は、いかなる国家も武力や威嚇によって他国の領土主権を侵害してはならないと定めた国連憲章に明らかに違反している。したがって、中国には国際法に違反する行為を即刻停止し、責任ある大国としての決意を表すべきであると強く要求したと説明しました。
外交部はまた、世界の民主主義のパートナーに対し、台湾と一致団結して、共に権威主義政権の拡張と侵略に対抗し、一方的に現状を破壊しようとする状態を避け、ルールに基づいた国際秩序を守り、共に台湾海峡とインド太平洋地域の平和と安定を守るために協力するよう呼びかけました。
また、与党・民進党の中国事務部も11日、中国に対し台湾への悪意ある武力的威嚇を即刻停止するよう要求したことを明かしました。
民進党中国事務部は、頼清徳・総統は台湾海峡両岸政策に対する立場は、中華民国の憲法制度に基づくものであり、「善意は変わらず、約束も変わらず」であると何度も明言している。しかし、中国は言論によるいじめや「文攻武嚇」を強めており、これらの行為は善意がないだけでなく、悪意に満ち溢れている。こうした挑発や誘導は両岸の関係を損ない台湾の人々の感情を傷つけ続けていると述べました。
なお、国防部(防衛省)によりますと、10日午前6時から11日午前6時までにのべ53機の中国軍機の飛行が確認されており、そのうち、のべ23機が台湾海峡の中間線を越え北部、南西部、東部の空域に侵入したということです。また艦艇11隻、公船8隻も確認されており、合計72の軍用機と船舶が台湾海峡周辺で活動を続けていると発表しました。
また、中国軍が浙江省、福建省の東側の空域7か所に、特定の航空活動のために空域をあらかじめ留保する「空域保留区」を設定し、台湾周辺海域への侵入を行っていることに対し、国防部は10日夜、相手が展開する可能性のあるあらゆる脅威を継続的に評価し、それに対応する相手の行動を予測し、関連する準備作業を実施していると述べています。
一方、中国で台湾政策を担当する中国国務院台湾事務弁公室(略称:国台弁)の朱鳳蓮・報道官は11日、中国が台湾に対して今後、軍事演習を行うかどうかについて、「台湾独立分裂勢力が外部勢力と結託して独立を求める挑発」的な動きに対して中国は「決して放置しない」と主張し、頼清徳・総統の南太平洋の中華民国の国交樹立国訪問とアメリカへのトランジットに対して、中国は「対抗し、懲罰しなければならない」と述べました。
(編集:中野理絵/許芳瑋/本村大資)