アメリカ共和党のトランプ氏がアメリカ大統領選挙に勝利し、来年1月にアメリカ大統領に就任します。
トランプ氏は選挙前、「台湾がアメリカのチップビジネスを奪った」などと度々語っていたことから、一部の学者は、「トランプ氏は大統領就任後、アメリカの『CHIPS法(チップス法、CHIPS Act)』関連の補助金を取り消すだけでなく、半導体の受託生産で世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)に対し、2nm(ナノメートル)の最先端製造プロセスを前倒しでアメリカに移しアメリカで生産するよう圧力をかける可能性がある」との見方を示しています。
経済部の郭智輝・部長(大臣)は7日、立法院(国会)の経済貿易委員会で受けたインタビューの中で、「『CHIPS法』の恩恵はTSMCだけでなく、アメリカの大手半導体メーカー、インテルや韓国の大手半導体メーカー、サムスンも受けており、『CHIPS法』はすでに法律で規定されているため、簡単に変更することはできない」と強調。
また、「政府は中核の技術を保護する。現在の法律では、TSMCの最先端プロセス、例えば現在の2nmは、海外で生産することはできない。しかし、今後、次世代最先端プロセス技術の進展に伴い、合法的な状況なら、2nmをいつアメリカに投入するかは、TSMC次第だ」と述べました。
郭・経済部長はまた、「2nmは間違いなくいつかアメリカで生産される日が訪れるだろう。しかし、アメリカの当初のプランについては明らかではない。TSMCが独自に判断し、アメリカとコミュニケーションを行うだろう。半導体は、依然として顧客のニーズを優先しているという点でユニークだ」と述べました。
また、経済部は、「最先端製造プロセスが海外に行く場合、関連の投資計画は、まず経済部の投資審査委員会を通過しなければならない」との発表を付け加えています。
郭・経済部長は、「台湾がアメリカの半導体ビジネスを盗んだというトランプ氏の発言は誤解であると言える。なぜなら、台湾とアメリカは半導体のサプライチェーンにおいて相互補完の関係にあるからだ。つまり、TSMCがなければ、アメリカのテクノロジー企業は価格競争力のある最先端半導体チップを手に入れることができない」と述べました。
一方で、2期目のトランプ政権「トランプ2.0」が導入すると予想されている追加関税措置に各界が注目しています。郭・経済部長は立法院の中で、「もしトランプ氏が関税を上乗せしたいのであれば、世界の全ての国に10%の関税を追加すべきだ。そうすれば台湾への影響はそれほど大きくないはずだ。それどころか、トランプ氏は中国に60%の関税をかけると公言した。もし本当に実施されれば、中国にいる台湾の企業により大きな影響を与えることになるだろう」と述べました。
(編集:豊田楓蓮/王淑卿/本村大資)