アメリカ大統領選挙の開票作業が進む中、選挙後の台湾とアメリカの関係および地政学的発展について、国家安全局(国安局)の蔡明彦・局長は6日午前、誰が当選しようとも「中国の抑制と台湾との友好」という基本的枠組みや基調に大きな変化はない。しかし、戦略の詳細や実行方法は異なる可能性がある。国家安全保障関連部門の現在の観察ポイントはこれらの詳細で、準備は整っていると述べました。
これは蔡・国安局長が6日午前、立法院(国会)外交および国防委員会で報告を行った際に、与党・民進党の王定宇・立法委員(国会議員)からの国家安全保障関連部門はアメリカ大統領選挙の結果にどのように対応するのか質問された際に答えたものです。
蔡・局長は、国安局はこのタイミングにもアメリカの選挙情勢の展開と、その後、いずれの政党であろうと当選後の国家安全保障に関連する人事配置に関する情報を取りまとめている。このほか、経済・貿易政策や対中国政策、および台湾海峡政策についても既に先方の国家安全保障担当者について調査・研究を行い、既に準備は整っている。日米の選挙後の情勢については国家安全会議でも省庁間横断の会議と準備を進めていると述べました。
蔡・局長はまた、アメリカ両党の政策の詳細は異なったとしても、インド太平洋全体の戦略は継続性があると話し、「基本的な枠組みはおそらく大きな変化はないだろう。実際、バイデン政権のインド太平洋戦略の一部は、トランプ政権時代の政策の一部の延長であるものが多い。そのため、長期的にみると、アメリカのインド太平洋戦略は継続性がある。もちろん多くの戦略において処理の詳細や運営方法は異なるだろうが、基調部分は変わらない」と述べました。
王定宇・立法委員は、トランプ氏もしくはハリス氏によって基本枠組みは大きくは変わらないとしても、一国主義や多国間主義といった対応方法の違いによって、台湾の経済・貿易に大きな影響を与えるのではないかと懸念しています。
それについて蔡・局長は、この部分については実は国安局も現在注視しているポイントであると述べ、例えば、トランプ氏は中国からの完全な切り離しを主張しているが、ハリス氏のチームは「リスク回避」を重視している。トランプ氏は中国に対し大幅な関税引き上げを望んでおり、ハリス氏はそれを保留する態度を示していると説明しました。
また、台湾の国家安全保障関連部門と両陣営とは接触があるのかについて、蔡・局長は公に説明はできないが、伝統的に私たちはアメリカの異なる政党、異なる行政部門、或は議会と非常に温かい交流を持っていると述べました。
このほか、国家安全保障関係者が先ごろ、中国がアメリカ大統領選挙期間に、台湾に対し「賭け理論」、「見捨て論」などの5つをメインとした認知作戦を行っていることを明らかにしたことを受け、民進党の林楚茵・立法委員は、台湾の国家安全保障関連部門の対応状況に関心を寄せています。
これについて蔡・局長は、中国は「聯合利剣2024A」の演習の際、争議情報の拡散を徐々にデジタル化や映像化していた。当時、中国系ショート動画プラットフォーム「TikTok(ティックトック)」の異常なアカウントは150以上あった。そして「聯合利剣2024B」演習の際には、異常なアカウントは1800以上にも増加しており、継続的に拡散していることがわかる。また情報操作の主な話題は、演習時の「軍事への不信」から「アメリカへの不信」に変わった。我々、国家安全保障関連部門は引き続き注意を払っており、物議を醸すメッセージが社会に与える影響の程度を判断し、直ちに各部門に通報、対外的に説明や対処していると述べました。
(編集:中野理絵/許芳瑋/本村大資)