アジアの民主主義を損なう権威主義政権の行動と展開について、「グローバル台湾研究センター」のミシェル・コール(J. Michael Cole)研究員は16日、台湾民主基金会主催の「東アジア民主主義フォーラム」で、中国は民主主義を損なわせるためにシャープパワーを行使し続けており、最近の軍事演習期間の様々な偽情報を見ても明らかだ。それだけでなく、権威主義政権は民主主義陣営の「危機感」をも弱めていると指摘し、民主主義陣営と権威主義政権との間に非対称性が生じていると警告しました。
今年の「東アジア民主主義フォーラム」では、「民主主義の強靭性の強化」をメインテーマとし、権威主義政権がいかにしてアジアの民主主義を損なわせようとしているかに焦点をあてています。
ミシェル・コール・研究員は、中国或はロシアなどの権威主義政権は、たとえ相互に良好な関係であったとしても、民主主義体制を破壊するためにシャープパワーを行使してくる。二国間関係が緊張すると、例えば、台湾海峡両岸関係が数年前に良い方向に発展しているように見えたように、権威主義政権は自らの政治的野心を実現する手段を取り出すと述べました。
中国が先ごろ行った「連合利剣-2024B」軍事演習を例に挙げ、この演習は。インフルエンサーや代弁者がソーシャルネットワーク上で、この演習は頼清徳・総統の双十国慶節の演説によって引き起こされたものであり、中国はこのような発言に回答しなければならないと広めた。もし台湾海峡の情勢に日ごろから注意していない外国人であれば、中国の軍事演習の責任は台湾にあると本気で考えてしまうかもしれないと指摘しました。
また、偽情報だけでなく、民主主義陣営を弱体化させる権威主義政権の行動について、生み出している問題の一つは、危機感の欠如であると言及。
自身のように、台湾に19年住んでいると、中国の台湾に対する軍事的脅威や様々な政治作戦を目の当たりにし、毎日この国の最前線を実感しているが、もしアメリカのワシントンD.C.に住んでいれば、このような危機感は全くないだろうと述べました。
なお、国立政治大学東アジア研究所の王韻・准教授は、台湾の基層レベルの代表や宗教団体の活動を強化する中国の取組みを取り上げ、中国がいかに地元の協力者を利用して、認知作戦を行い、台湾社会を分断し、台湾の宗教の自由、言論の自由といった基本的人権を奪おうとしているかについて説明しました。
(編集:中野理絵/許芳瑋/本村大資)