今年の国連総会開催を前に、スウェーデンの地方紙「NWT」は5日、台湾の林佳龍・外交部長(外相)の寄稿を掲載しました。林・外交部長は、中国が長年にわたり国連総会の第2758号決議を濫用し、「台湾は中国の一部である」という誤った論調を広めており、これは将来的な台湾への武力行使を正当化するための法的基盤の一部であると指摘。さらに、台湾は過去数十年にわたって責任ある信頼できるパートナーであることを証明しており、インド太平洋地域の安全と平和を維持するために、台湾を国連システムに取り込む必要があると訴えました。
5日の記事には「台湾はインド太平洋地域の平和を確保するために国連システムに組み込まれるべきだ」というタイトルがつけられています。
林・外交部長は、世界の多くの地域と数十億人の人々が台湾海峡の平和と安定から得られる繁栄を享受しているにもかかわらず、中国は台湾に対する挑発行為を強化し続けている。中国は台湾海峡の現状を一方的に変更しようとし、インド太平洋地域において権威主義を拡張することは、世界の平和と安全に対する重大な脅威であると指摘しています。
林・外交部長は、近年、主要7か国(G7)、欧州連合(EU)、北大西洋条約機構(NATO)、東南アジア諸国連合(ASEAN)などの場で、台湾海峡の平和と安定の重要性が強調されてきた一方で、国連は中国によってもたらされる課題への対処や台湾を国連システムに組み込むことに対して対応が遅れていると指摘。国連システム内で中華人民共和国と台湾の間を選択するという古い思考は、誤った二項対立に基づくものだと述べました。
林・外交部長は、国連は直ちに中国の圧力に屈することをやめ、1971年に採択された国連総会第2758号決議をこれ以上歪曲するべきではないと強調。中国は、この決議を悪意を持って曲解し、「一つの中国原則」と結びつけているが、これは多くの国の「一つの中国政策」と混同されるべきではなく、その結果、台湾が国連やその専門機関に意味のある形で参加する権利を抑圧していると指摘しました。
また、第2758号決議の誤解釈は、単に台湾の人々やメディアが国連に出席することを禁止するだけにとどまらず、中国はこの決議を利用して「台湾は中国の一部である」という誤った論調を広め、将来的な武力行使の法的根拠を作ろうとしていると述べました。
(編集:岩口敬子/中野理絵)