日本でのリスナーの集いに参加するため、東京を訪れている台湾国際放送の運営母体、Rti中央放送局の張瑞昌・総局長、劉夏如・常務理事、外国語部門の黄佳山・部長、日本語課スタッフ一行は2日、現代中国研究で知られる阿古智子・東京大学大学院教授、香港政治研究者の倉田徹・立教大学教授、中国・香港の近現代史研究者の倉田明子・東京外語大学准教授と、日本在住の香港人や日本の香港人コミュニティについて座談会を行いました。
張瑞昌・総局長は、中国共産党政権はしばしば「浄化」という手段を使うが、かつて戒厳令化にあった台湾の権威主義政権も台湾を「浄化」することはできなかったと指摘し、 「習近平氏による香港の『浄化』の問題について、香港は中国北西部の新疆ウイグル自治区のようになってしまうのか?」 という可能性について質問。
これに対し倉田徹教授は、「現時点ではその可能性は低いと見ている。主な理由としてインターネット、もう一つは香港が国際金融センターだということ。つまり資本主義であることの2つを挙げました。
倉田教授は、香港と新疆ウイグル自治区の大きな違いはインターネットだとの考えを示し、中国全土は閉鎖されたネットワークの中にあり、フェイスブックや 「X(旧ツイッター)」などを見ることはできない。しかし香港はそうではなく、香港の人たちは外からの情報をキャッチすることができる。 そのため、香港の人たちは自分たちの声を届けることはできないが、外からのメッセージを注視していると説明。
倉田教授は、今年1月に台湾を訪れた際、現在は台湾でウェブメディアと書店を運営している元香港中文大学の教授とオンライン番組で香港問題について話し、一部の香港人もその番組を見ていた。倉田教授はこのように、香港の人たちが依然として外部からの情報を受け取れることについての例を挙げました。
一方の資本主義に関して倉田教授は、国際金融センターである香港は民間の経済主導であり、その多くは中国が香港で行なっている資本主義だ。中国が資本主義という香港の特色を失った場合、損失はとても大きいだろうとの見方を示しました。
和やかな雰囲気で進行した座談会の終わりには張・総局長から倉田教授に、次回台湾を訪れる時にはRtiの広東語番組に出演してほしいと談笑する場面も見られました。
日本在住の香港人と日本人の交流プラットフォーム、日本香港人協会のフェイスブックページ:https://www.facebook.com/jphkers/
(編集:本村大資/王淑卿/豊田楓蓮)