History page of Radio Taiwan International (Rti)
close
Rti台湾国際放送公式アプリをインストール
開く
:::

文化の台湾 - 2022-12-23_台湾のクリスマス

  • 23 December, 2022

明日は12月24日「クリスマスイブ」です。

中国語では24日の夜「クリスマスイブ」のことを「平安夜」と言います。

日本もそうですが、どこの国もこの「クリスマスイブ」は、12月25日のクリスマスよりも盛り上がるところが多いようですが、皆さんはどのようにして過ごしますか?

日本ではクリスマスというと、“恋人たちのロマンチックなイベント”というイメージがやはり強いのですが、台湾では、もちろん、カップルで過ごしたり、中にはこのクリスマスに合わせてプロポーズをしたりする人もいますが、どちらかというと家族や友人たちと“ワイワイ過ごす”という印象です。

中でも、よく見かけるのが、プレゼント交換─。

日本でも小さい頃や、学生時代に友達とやっていたという人もいるかと思いますが、台湾では、大人になってからも、会社などでもクリスマスのプレゼント交換をやっているのをよく見かけます。例えば、300台湾元(日本円およそ1200円)内といった予算を決めておいて、みんなその予算内でプレゼントを用意し、くじ引きで交換します。

この予算でこんな素敵なプレゼントが準備できるの?!というセンスのいい人から、みんなの笑いを誘うプレゼントまでいろんな種類のものが集まってかなり盛り上がりますよ。

元々、クリスマスのプレゼントの交換は、「お互いに祝福を与え合う」という考えから始まっているそうですので、大人になってもプレゼント交換をするという習慣は素敵ですね。

ところで、台湾のクリスマスは一体いつ入ってきて、いつごろから定着したのでしょうか?

最初は、17世紀、オランダ人が台湾南部を統治していた時代に、キリスト教徒が島に渡ってきたことによって、徐々に知られるようになったそうです。

ただ、オランダによる統治の期間は短く、その範囲も全島には及ばなかったため、クリスマスが“文化”として流行ることはありませんでした。

その後、台湾が清朝に編入後、19世紀半ばになると清朝政府は対外貿易の門戸を開きます。それとともにキリスト教が台湾へと入ってきました。そしてクリスマスの概念が徐々に台湾の土地に確立していきます。

ただ、その時、台湾に定住していたジョージ・レスリー・マッケイ牧師はクリスマスを祝うことに反対をしていました。なぜかと言うと、クリスマスを否定するという意味ではなく、「クリスマス」のお祝いによって世俗化してしまうのを避けたかったからだそうです。

結果、清朝時代の台湾でもクリスマスが流行ることはありませんでした。

もちろん、理由はそれだけでなく、当時、まだ台湾島内の経済基盤が不安定で、貧富の差が大きかったことや、西洋の信仰よりも、その土地の宗教の方が信仰が厚かったなど、様々な要素があったようですが、そのような理由から、清朝時代もまだ台湾ではクリスマスは浸透しませんでした。

そして日本統治時代に入り、台湾の社会に資本主義の風がもたらされた頃、ちょうど台湾の経済状態も安定期に入っていて、また日本も西洋化の発展をしているときで、大正時代の台湾にも多くの西洋の物などが入ってきました。

クリスマス文化の流れもこの頃、日本のビジネスを通して台湾にやってきたとされています。

日本統治時代、台湾最大のメディアであった「臺灣日日新報(台湾日日新聞)」の資料によると、「1898年に、現在の西門町一帯にあたる『新起街』の『台北日本キリスト教会』でクリスマスソングを歌い、お菓子を配った。1899年には、各地の教会でクリスマスイベントが行われた」という記事があるそうで、そこからイベントも増え、幼稚園や学校も加わるようになっていきました。このあたりから「クリスマス」が台湾に定着してきたと言えそうです。

*****

ちなみに、一般に習う中国語で、クリスマスのことは「聖誕節」と言いますが、台湾では「耶誕節」と表記されているのをよく見かけます。

これ、実は今から50年以上前、蒋介石・政権の時代、政府がクリスマスの名称を「聖誕節」という名前ではなく、「耶誕節」とするように正式な公文書を発表しました。

中国語でイエス・キリストの名前は、耶馬渓の“耶”、阿蘇の“蘇”の字の“くさかんむり”を取った字と書くんですが、12月25日はそのイエスが生まれた日でもあることから、この日の正しい名称は「耶誕節」とする。中華文化における“聖人”は孔子と孟子であり、クリスマスを「聖誕節」とは呼べないということだったそうです。

また、12月25日は、1946年に中華民国憲法が成立、翌1947年の12月25日より施行されたことから、「行憲記念日(憲法施行記念日)」でもあるんです。

そのため、台湾では、2000年までは12月25日は「国民の祝日」だったんですよ

なお当時は、政府もクリスマスと名の付くセールやスペシャルイベントなどを厳しく禁止していましたが、外国人が宿泊するホテルに併設されたナイトクラブなどで行われるクリスマスパーティには目をつぶっていたともいえるような状態だったそうで、そのようなことから、百貨店などは“クリスマスの~”ではなく、「憲法記念日の大特価」と広告を打ち出すところもあったそうです。

このように世間が騒いだ結果、明確に「解禁!」と言われたわけではありませんが、“クリスマス”という名を借りた様々なイベントが再浮上します。

ただ、それを報じる際、メディアや政府は、ずっとその「クリスマス」の正式名称を「耶誕節」としていて、それが今も続いているんだそうです。

台湾の街もよく見てみると、あちらこちらに教会があります。

明日のクリスマスイブの夜には、そのあちらこちらの教会でミサが行われ、翌25日のクリスマスには礼拝が行われたり、クリスマスの讃美歌が響き渡ります。

今年(2022年)は、12月24日のクリスマスイブが土曜日、25日のクリスマスが日曜日にあたりますので、この週末は例年以上に多くの人がクリスマススポットや、教会に足を運ぶかもしれませんね。

今年のクリスマス、皆さんはどのように過ごしますか?素敵なクリスマスを過ごしてくださいね。

Program Host

関連のメッセージ