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文化の台湾 - 2022-11-25_第9回 「MATA獎」

  • 25 November, 2022

先日、教育部が主催する第9回 「MATA獎」の授賞式が行われました。アルファベットで“MATA”、そして奨学金の“奨”の旧字体と書くのですが、この「MATA」とは、台湾原住民族語の発音で「目」を意味していて、「MATA獎」とは、大学、専門学校、大学院生による原住民族をテーマにした“視覚”、映像コンテストの事です。

学生たちの観察と認識を通して、原住民族の特色ある文化やライフストーリーを撮影・記録していくことで、より多くの若者が、原住民族の精神文化を理解し、認識、尊敬できるようになることが期待されています。

今年は第9回目の開催となるのですが、これまでに115の素晴らしい作品が受賞しています。

そして、第9回目の開催となる今年(2022年)のテーマは、「看見傳承(伝承を見る)Sa'icelen」。この「Sa'icelen」とは、アミ族の言葉で「頑張れ」という意味だそうで、過去8回の理念を受け継ぎ、学生たちが原住民族の人たちが住む地域に深く入り込み、文化を観察したり、問題意識を持ち、それを映像作品として表すことを奨励しているとのことです。

教育部によりますと、近年の出展作品中、アニメーション形式の創作者が年々明らかに増えていること、そしてその表現が素晴らしいことから、今年から、需要項目を、「ドキュメンタリー作品」と、ドラマやニュース特集を含む「非ドキュメンタリー作品」の2部門に分けたほか、新たに3分から5分の「アニメーション」部門を設け、新世代のアニメーション人材にチャンスを拡大。合計80名の学生による20作品の応募がありました。

この応募数は過去最高ではなかったそうですが、クオリティが高く、競争は熾烈だったそうです。

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今回、応募があった20作品の中から、12の優秀作品が選ばれました。

「ドキュメンタリー作品」部門は5作品が受賞。最優秀賞である「MATA獎」に選ばれたのは、台湾南部・高雄市にある義守大学の林丞恩さんによる「Malu ume麻嚕屋媒」。

「Malu ume麻嚕屋媒」は、台湾原住民族の一つ、セデック族の人たちが話すセデック語で「運気、命運」という意味。この作品は狩りの現場を直撃して撮影したもので、台湾中部・南投の德鹿谷村の若い猟師の日常を記録しています。狩猟の知識と技術の重要性だけでなく、ルールやタブーを守る必要性を伝えるドキュメンタリーとなっています。

そして、台湾芸術大学と東華大学の連合チームによる作品「聽說富美回村了(富美が帰って来るってよ)」が、「非ドキュメンタリー作品」部門の「MATA獎」に選出。

この作品は、ある集落の“Kari”と少年の物語。“Kari”は、タロコ族の言葉で「お喋り」を意味していますが、“噂話”や“ゴシック”という意味でもあります。小さな集落にあふれている“Kari(噂話)”の中、少年が自分自身を探し、人生の混乱に直面したときの成長を暗に表すとともに、フィクションのゴシップの中に、現実世界の女性に対する偏見や固定観念を間接的に表現しています。

「アニメーション」部門は、6作品が受賞。「MATA獎」に選ばれたのは、國立臺灣藝術大學多媒體動畫藝術學系(マルチメディア・アニメーション芸術学科)の施謙さんによる作品「幽靈島 Phantom isle」。

作品の主人公は都会で成長した原住民族で、自身のアイデンティティに戸惑い、常に自分を疑っていますが、後に、ルカイ族の人々が古くから祖先の存在として精神視している百歩蛇という毒蛇の声で目覚めることになるという物語。

施謙さんは、「この作品は、私たち2つの世代の関係を描いている。都会の原住民族は、生活においてアイデンティティの矛盾の中で生きていて、現代の都会の原住民族の視点から見てみたら面白いかなと思った」と語っています。

この他にも、受賞作品には、集落の独居老人の介護問題への考察、ジェンダーの多様性の問題、台湾東部・花蓮の亞泥新城礦場の土地の問題、原住民族の神話の信仰とタブーなど、様々な面から、多様な表現スタイルによって深く掘り下げた内容のものとなっています。

受賞した12の作品は、「MATA獎」のホームページから見ることができます。アドレスは、https://mata.moe.edu.tw/ 

メニューの「歷屆得獎作品」と書かれた(過去の受賞作品/Works)をクリック。「第9屆(第9回)」の部分をクリックすると、受賞作品の一覧が出てきます。

教育部は、あらゆるレベルの学校の教師が、民族問題を教え、議論する際に、「MATA獎」受賞作品を補助教材として活用することを推奨していて、学生たちの目線で観察し、作り上げられた作品を通して、私たちも台湾の原住民族の文化や生活、問題などを知ることができます。

中国語や原住民族の言葉の映像ですが、風景や生活など、映像から伝わる部分もありますので、ぜひ見てみてくださいね。

 

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