History page of Radio Taiwan International (Rti)
close
Rti台湾国際放送公式アプリをインストール
開く
:::

文化の台湾 - 2022-08-05_台湾の七夕

  • 05 August, 2022
文化の台湾
(写真:イメージ/RTI)

民間行事は旧暦で行われる台湾では、昨日(8/4)は旧暦の7月7日、「七夕」でした。台湾では「七夕」は「七夕情人節(チャイニーズバレンタインデー)」と呼ばれていて、1年のうち重要な“恋人の日”のひとつとされているので、昨日は二人で食事に出かけたというカップルも多いようです。

この「七夕」が“恋人の日”とされているのには、古代中国の「牛郎織女」の恋の物語に由来しています。

「牛郎」とは日本でいう“彦星”、「織女」は“織姫”のことです。

そう、つまり「織姫と彦星の恋の物語」が由来となっています。

由来には諸説ありますが、台湾で広く知られているのは…

昔、「牛郎」と呼ばれる真面目な牛飼いの男がいました。

ある時、突然、年老いた牛が「牛郎、牛郎」と呼びかけてくるのが聞こえ、牛郎は驚きながらも話を聞くと、牛は「明日の午後、天から仙女たちが川に水浴びにやってくる。その中の緑の服を着ている仙女が織女と言って、彼女がお前の妻だ」と話しました。

牛郎は翌日、半信半疑で川を覗きに行くと牛が言っていた通り、美しい仙女たちが水浴びをしていました。そこで、牛郎は緑の服をこっそり隠します。しばらくして、仙女たちは服を着て天に戻ろうとしますが、織女だけ服が見つかりません。織女が途方に暮れていた時、牛郎が緑の服を持って現れます。その時、織女は牛郎に恋をしました。そして姉たちは既に天に帰り、門が閉まってしまったのを見て、織女は牛郎と一緒に暮らすことにします。

織女と牛郎は結婚後、2人の子供も生まれ、幸せに暮らしていました。

しかし、仙女と人間の恋は天のルールに違反するものでした。そしてある日、その知らせが天に届き、父親である玉皇大帝が激怒。母親に命じて織女を迎えに行かせます。

二人は離れたくないと懇願しましたが、母親はかんざしで二人の間に川を作って会わせないようにしてしまいました。

しかし、2人の愛に感動したカササギたちが集まり橋を作って、毎年旧暦の7月7日にカササギの橋を渡って二人を会えるようにしたのでした。

日本も諸説ありますが、日本では「真面目な二人を神様がめぐり合わせた」、そして「結婚後、働かなくなったために引き裂かれた」という説が広く知られていますが、台湾では日本と同じ説もあるものの、「牛郎が織女の服を隠した」という出会いがきっかけで、「人間と結婚した仙女を連れ戻した」という言い伝えが特に広く知られているようです。

似ている部分、ちょっと違う部分が混ざっているのは面白いですね。

この他にも、仙女たちが水浴びしている間に織女の服を盗み隠す…とここまでは同じですが、服がなくなり天に帰れなくなった織女に、服を返して出会うのではなく、服を返さず結婚を迫り、結婚したという説もあります。

この説に関しては、昔の女性は、男性に裸を見られると、その身を捧げなければならないとされていたことから、織女は仕方なく結婚し、その後、服を探し出し、天に帰ろうとする…ということから、最近ではネットで「この現代に聞くとちょっと怖い…」と牛郎の行動に批判が集まったり、これは「家父長制の怪談だ!」と度々、炎上するそうです。

もしかしたら、このような時代の変化と共に物語も少しずつ変わっていって、今のように色々な説が生まれてきたのかもしれませんね。

*****

ちなみに、織女は子供が大好きで、人間の子供の世話をよくしていたことや、7人姉妹の末っ子ということから、台湾最大の方言である台湾語では、「七娘媽」と呼ばれています。そして旧暦の7月7日は「七娘媽」の誕生日とも言われています。

そのため、旧暦の7月7日は、「七夕」の他に「乞巧節」や「拜床母(床母にお祈りをする日)」など、色々な別名がありますが、全て織女=「七娘媽」に関係しています。

「乞巧節」とは、“女の子の節句”のことで、家庭に16歳未満の女の子がいる場合は、織物が上手な織女のように器用で、美しい女性に育ちますようにと願いを込めて「七娘媽」にお祈りをします。

そのお祈りの際には、三牲と呼ばれる豚・鳥・魚や、鶏肉を米酒とごま油で煮たスープ「麻油雞」、台湾おこわと呼ばれる「油飯」、飴と言ったお供え物に加え、キレイなたらい、タオル、鏡、お粉などを準備します。これは「七娘媽」が身だしなみを整えるために使うためのものだそうです。

そして、「拜床母(床母にお祈りをする日)」。

この「床母」も「七娘媽」の化身とされていて、子供が大好きな「七娘媽」は子供の守り神ともされていることから、16歳未満の子供がいる家では、この旧暦の7月7日には、花や果物、伝統的な甘いお菓子などを子供のベッドの上か、その近くに供えて、「床母」に、子供のお世話を手伝ってもらえるようお願いをすると、子供が平安にすくすくと育つとされています。

なお、なぜ16歳未満なのかと言うと、台湾では、かつては16歳が成人とされていたからなんだそうです。そして、家に16歳の子供がいる場合、「七夕」の日に、盛大な儀式を行い、神様のご加護に感謝し、子供が大人へと成長したことを祝っていました。

現在でも、台湾南部・台南や、台湾中部・彰化県の鹿港では、旧暦の7月7日に成人を祝う行事が行われています。

ちなみに、日本で「七夕」と言うと、願い事を書いた短冊を笹に飾る習慣がありますが、これは台湾にはありません。“笹飾り”もなく、旧暦の7月7日ということで毎年日にちが変わるので、私は毎年「七夕」を直前まで忘れがちですが、台湾ではとても重要な行事の一つ。

「七夕」は、“恋人の日”としてだけでなく、こんなに色々な習慣があります。

Program Host

関連のメッセージ