台湾では日本のようにゴミを決まった場所に置いておいたら収集してくれるのではなく、多くの家庭で、ごみ収集車が来る時間に合わせてごみを捨てに行くんですが、先日、そのごみ捨てに行った際、ごみ収集車を待っていると、地域の名前の入ったベストを羽織ったスタッフさんから突然マスクをもらいました。
マスクが3枚入っていて、その袋には「戴口罩勤洗手 里長●●關心您(マスクをして定期的に手を洗いましょう。●●町長はあなたを気にかけています)」というメッセージが貼られていました。
なんでマスクを配っているんだろう?と思っていたら、どうやらこれは選挙が近づいてくるとよくある事なんだそうです。
台湾では、選挙が近くなると、候補者の写真や名前が入ったちょっとしたもの、例えば、今回、私がもらったマスクだったり、ポケットティッシュや、メモ用紙、ボールペンなどなど…ちょっともらうと嬉しいものを配って、アピールする習慣があるようです。時には無料で食べ物をふるまうこともあるんだとか!
でもこれって、贈収賄にあたらないのでしょうか…。
もちろん、台湾も選挙における賄賂は禁止とされていて、違反すると犯罪行為となりますが、一般に30台湾元(日本円およそ130円)未満であれば贈収賄にあたらないとされているようです。
でも実は“30元まで”と言うように法律で具体的に金額が定められているわけではありません。
金額が絶対的な基準ではなく、社会的価値観や、渡す側、受け取る側、双方の認識やその他の客観的な事情に照らし合わせて判断されるとのことです。
総合的な判断基準について、日本の裁判所にあたる「法院」は、投票行為における贈収賄罪は、正当な選挙過程を害する危険性があるものを防ぐためのものであるとしていて、投票権者の考えや行動、提供された財産や利益の対象、時間、方法、金額、更には世間の認識、そして生活経験などを総合的に判断する必要があるとしています。
贈収賄にあたらない行為としては、少し具体的に紹介すると、各種の民俗行事(例えば、旧暦3月の媽祖様の誕生日のお参り、旧暦7月の“普渡”と呼ばれる先祖と無縁仏の霊を祭る日本の“お盆”と似たようなイベントなど)への少額の贈答品や、選挙運動参加者に対する軽食、選挙運動用に作ったベストや帽子、一般に価値が低いと思われる贈り物(例えば“門聯”と呼ばれる入口に貼るおめでたい言葉が書かれた赤い紙や、卓上カレンダーなど)、あるいは、選挙運動の際の車の手配などであれば、30元以上であっても一般に賄賂とはみなされないんだそうです。
この「一般に価値が低いと思われる贈り物」の中に、マスクやボールペン、メモ用紙などのアイテムが含まれるようで、これらは、候補者の印象を高めるための主観的な宣伝物で、賄賂には当たらないと考えられているんだそうです。
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また、日本では候補者は届け出順に番号が振り分けられ、指定の場所に選挙ポスターを貼りますが、台湾の場合は、抽選で番号が決まります。
そして、台湾の選挙ポスターは公共の場所でなければ設置してもいいそうで、サイズの指定などもないことから、地元の人が多く集まる廟や市場の近くにたくさんの候補者の横断幕やのぼりが設置されたり、車の通りの多い通り沿いのマンションの壁面などにどどーんと大きな看板が設置されたりします。
しかも、なかなかインパクトの強いものも多くて、独特なポーズをとっていたり、中にはコスプレした候補者の写真もあったりして、これって選挙ポスターなの?と驚きます。
また、台湾の選挙で日本と違うところは、投票は現住所の場所でするのではなく、戸籍のある場所で、そして期日前投票がないんです。そのため、普段は戸籍がある場所とは違う土地にいる人、例えば、戸籍は高雄市だけど今、台北市で働いているとか、中には、普段は海外で働いているという台湾の人たちも、投票のために戸籍地に帰ってきます。
それはなかなか大変なことですが、それでも毎回、選挙が行われる際には多くの台湾の人たちが実家に戻ってきます。
それほどに選挙を大切に思っていて、台湾の選挙では投票率が非常に高く、2020年の正副総統選挙では投票率74.9%にまで上りました。
今年(2022年)は選挙イヤーで、11月26日に中華民國地方公職人員選舉(中華民国統一地方選挙)が行われますが、もう既に選挙に向けた盛り上がりが始まっているようです。
Rti 台湾国際放送
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