4月に入りました。日本では新たな年度の始まりですね。気持ちを新たに、また1年頑張ろう!とスタートを切った人が多いのではないでしょうか。
台湾では特別なことはなく、新たな月がやってきたなという感じです。しかも、明日(4/2)から4連休なので、今日はみんな、早く帰ろうとソワソワしていた感じです。
連休になるとすぐに実家へと帰り、家族と過ごす台湾の人たちですが、この4月の連休は特にお墓参りのため多くの人が実家に帰ります。
この4月頭のお休みは、「兒童節(子供の日)」と「清明節」の連休です。
日本では、「こどもの日」といえば5月5日ですが、台湾では4月4日が「こどもの日」なんです。
そして、このころは二十四節気の「清明」─。今年(2022年)は4月5日にあたります。
この日は「清明節」と呼ばれ、二十四節気の中で唯一の休日となっていて、旧正月と言われる「春節」、「端午節」、「中秋節」とともに“4大伝統節句”と言われる重要な節句です。
この「清明節」には家族や親族が集まって先祖の墓を掃除し、みんなで食事をするという習慣があります。
お墓を掃除自体は、日本と同じようにお墓やその周辺をきれいにして、お供え物をしてご先祖様にお参りをするのですが、日本とは違う習慣としては、まずは、土地の神様にお参りをしてからお墓の掃除をするということ。
台湾の伝統的なお墓には、どのお墓にも、すぐそばに小さな「土地公」が祀られていて、この日はご先祖様にお参りをするだけでなく、お墓とご先祖様の魂をずっと見守ってくれている土地の神様「土地公」にまず最初にお参りをします。
そして、お墓掃除の際、「壓墓紙」と言って、まずはお墓の周りに、「墓紙」と呼ばれる長方形の紙を石で押さえて置き、“お墓参りに来ましたよ”という意味を込めてお墓にも紙を貼ります。これは「掛紙」とも呼ばれています。
置く紙の枚数や位置は、その土地土地や、家々によって違っていて、きちんと方角や並びが決まっている家もあれば、とにかくたくさん置いた方がいいという家もあったりしますし、この「墓紙」も、5色の紙を使う家もあれば、黄色の紙、白の紙を使う家もあるそうです。これはお墓である祖先の家を修繕するという意味合いが込められています。
そして、この「掛紙」のあと、お墓に簡単なお供え物をして、お金の代わりの紙、銀箔が貼ってある「銀紙」を燃やして儀式が完了します。
この様な儀式から、「清明節」のお墓参りのことを「掛紙」と呼んだりもします。
また、祖先の生まれ変わり、転生、脱皮の象徴として、げんを担いで、家族みんなでお墓の周りで、幸運や希望のシンボルとされる赤く染めたゆで卵「紅蛋」を食べて、その殻を墓地に撒いたりもするそうですよ。
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ところで、台湾でお供え物の代表といえば、「三牲」と呼ばれる、豚、鶏、魚ですが、「清明節」には豚肉屋さんが休んでいることが多いことに、台湾の民俗学の専門家が気付いたそうです。
その専門家が、なんでだろう?と疑問に思い、調べてみたところ、「蒋介石・元総統の死後、清明節に屠殺が行われなくなった」という話に行きついたそうです。
なんでも、蒋介石・元総統は1975年4月5日に逝去され、ちょうど伝統的な“お墓参りの日”と重なることから、台湾では毎年4月5日を「蒋介石・元総統没後記念日」として祝日と定めました。
そして蒋介石・元総統の死後3年連続で、台湾の「肉類公會(肉食協会)」と台北市の「肉類同業公會(肉食同業協会)」が「蒋介石・元総統を偲んで3日間の屠殺禁止令を出す」と新聞で通達を出していた記録が残っていたそうです。
ただこれは、政府が命じたものではなく、民間単位でのお知らせだったそうですが、このルールが守られ、その名残が今も続き、台湾の多くの屠殺場が清明節前後を休みとしているため、市場の豚肉屋さんもお休みとなっているところが多いようです。
なお、「蒋介石・元総統没後記念日」としての祝日は、2007年に政府が、この記念日は権威主義時代の産物であり、功罪相半ばする蒋介石・元総統を国家的な記念日にすべきではないと考え廃止していますし、若い世代はこのような過去の習慣をほとんど知らず、店側も厳密に守っているわけではないようで、少しずつ変わってきているようですが、今でも、伝統市場では、どの肉屋さんもほとんど清明節から三日間休んでいます。
Rti 台湾国際放送
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