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文化の台湾 - 2020-11-27_台北三大祭りのひとつ「艋舺青山王祭」

  • 27 November, 2020
文化の台湾
台北三大祭りの一つ「艋舺青山王祭」。165周年を迎える今年は、雲林県から「北港媽祖」、台中から「大甲媽祖」など百年以上の歴史ある廟の神様たちも招き、ともに萬華の街を盛り上げる。(写真:CNA)

台湾には様々な宗教行事がありますが、代表的な“神様の巡礼”と言えば、台湾中部・台中市の大甲鎮瀾宮に祀られている“航海の安全を守る女神”「媽祖」様が9日間かけて彰化や嘉義など、340キロを巡礼する「大甲媽祖遶境進香(大甲媽祖巡礼)」や、台湾北西部・苗栗の白沙屯拱天宮から台中、彰化、雲林など300キロを巡礼する「白沙屯媽祖進香(白沙屯媽祖巡礼)」が有名ですが、台北にも宗教行事が残っています。中でも有名な台北三大祭りと呼ばれる3つの祭りがあるのですが、皆さんはご存じですか?

その台北三大祭りとは、“大龍峒保安宮”の「保生文化祭」、“台北霞海城隍廟”の「城隍文化節」、“艋舺青山宮”の「艋舺青山王祭」の3つ。今週は、その台北三大祭りのうちの一つ、“艋舺青山宮”で行われる「艋舺青山王祭」についてご紹介しましょう。

この「艋舺青山王祭」の“艋舺”は、台北市の行政区分の一つ“萬華”の旧名です。“艋舺”という名前からもわかるように、台北市の萬華にある「青山宮」を中心に行われます。

この「青山宮」には、靈安尊王(別名:青山王)が祀られています。この“青山王”は三国時代に活躍した武将・孫権の将軍であった張滾という人物で、中国大陸福建省泉州府恵安県に功をなした人物で、没後に彼が住んでいた青山地区に廟が建てられ祀られていました。

清朝時代にその福建省泉州府恵安県から艋舺にやってきた漁師たちが故郷の青山廟に祀ってあった“青山王”を迎えた際、船から降り、進んでいる途中、現在の“西園路”を通りかかったところで神輿が突然動かなくなってしまいました。そこで、ポエを投げて神様にお伺いをたて、ここに小さな廟を建てて祀ることになったのが由来です。

その当時、台湾北部では疫病が流行しており、人や動物が相次いで苦しみ死んで行きましたが、神のご加護を求めて廟に来た人たちは皆無事でした。そのため信仰する人が日に日に増えていきました。これにより、この場所に新たな廟を建てようという動きができ、3年の月日をかけて新たな廟が完成しました。それが現在の「青山宮」だそうです。

そんな100年あまりの歴史を持つ「青山宮」の建物は、北に向かって建っており、奥行きのある、上から見ると“目”という形をした造りとなっていて、木と石を使って作られ、随所に施された彫刻が美しいのも特徴。これまでにも何度も修繕工事が行われ、その美しい外観を保っていて、現在は台北市の三級古跡に指定されています。

その「青山宮」に祀られている靈安尊王(別名:青山王)の誕生日とされている、旧暦の10月23日(今年は12月7日)には、毎年艋舺エリアでは大規模なお祭りが行われます。毎年旧暦の10月20日から、“青山王”率いる“陣頭”と呼ばれる、演武を行ったり、楽器を鳴らしたり、神様の格好をした者たちなど、祭りの巡礼部隊が艋舺エリアを巡ります。ただ、この祭りの特徴は、その“陣頭”が夜間に巡るということ。旧暦の10月20日、21日の夜間に視察を行い、そして旧暦の10月22日の日中に“青山王”の巡礼が行われます。

なんでも、“青山王”が派遣した部隊は夜に地域を見回り、善を報いて悪を懲らしめていたそうで、世の中に害を及ぼす悪霊などを追い払っていたという伝説があるそうで、そこから夜間巡礼が行われているそうです。かつてはこの“青山王”の夜間巡礼は静粛に行われていましたが、時代とともに変わっていき、現在ではとても賑やかに行われています。

“青山王”は疫病を鎮める力を持っているとされていますので、新型コロナによって世界中が大きな影響を受けている2020年、この「艋舺青山王祭」のエネルギーが届くことを願いたいですね。旧暦の10月23日は、今年は12月7日ですので、12月4日、5日に夜間巡礼が、そして12月6日に“青山王”の巡礼が行われます。

そして今年、建立165周年を迎える「艋舺青山宮」は、この「艋舺青山王祭」を拡大。雲林県にある北港朝天宮の「北港媽祖」や、北部・新北市淡水区清水街にある淡水清水巖(祖師廟)の「落鼻祖師」、そして台中市にある大甲聖母宮の「大甲媽祖」など、台湾の北部、中部、南部の様々な廟の神様を招き、百年以上の歴史のある廟の神様たちがともに萬華の街を盛り上げます。

私も数年前に一度見に行ったことがありますが、とにかくすごい盛り上がりとすごい熱気、そしてすごい爆竹で、圧倒されたのを覚えていますが、今年はさらに盛り上がりそうです。

また、今年はさらに、伝統的な活動のほかに、文化的なイベントも加わります。明日(11/28)には衣食住を通して萬華を紹介する青空市が開かれ、地域のイベントも併せて祭りの熱気を盛り上げるほか、12月5日には、西門町にある「紅樓」にて、12月6日は「龍山寺前廣場」にてライブイベントが行われます。

伝統的なものを大事にしつつも、どんどん新しいものを取り入れていくところが台湾らしいなと感じますし、新しいものを取り入れることで、最近祭りから離れてしまっていた若い人たちにも伝統ある祭りに様々な形で触れてもらおうという考えかもしれませんね。

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