皆さん、新年快樂〜!旧正月、明けましておめでとうございます!
本日、1月29日は台湾をはじめとした中華圏において、旧暦の元旦に当たる日です。この日の事を中国語では「初一」といいます。そんな今日は、台湾各地で「鞭炮」と呼ばれる爆竹が鳴らされたり、道教の宗教施設「廟」にお参りに行く多くの人の姿がみられたりと、旧正月のおめでたい雰囲気を感じられる日です。
そんな「初一」における風習の一つとして行われる、「鞭炮」の打ち上げ。やり方としては、昨日、旧正月の大晦日に夜遅くまで起きて「初一」を迎えるのを待ち、夜中12時になったら打ち上げるのが伝統的な方法です。現代では「鞭炮」の音が、古い年が過ぎ去り、喜びと希望に満ちた新しい年がやってくることを象徴し、平和を祈るために行う風習として知られています。しかし、実は、以前は違う目的で行っていました。それは、先祖の霊以外の、人間に悪い影響をもたらす霊を追い出すためです。確かに、「鞭炮」の大きい音が鳴れば悪い霊たちは驚いていなくなりそうですが、なぜ以前はこのような意味合いで行われていたのか?
その始まりは中国で古くから伝わるこんな伝説に由来します。今から紹介する内容は現代にいくつか伝わる言い伝えのうちの一例です。
何千年も昔の古代中国には、長い角のある頭を持つ凶暴な怪物、「年齢のねん」に「獣」と書く「年獣」、または、「年」と呼ばれる怪物がいました。
体は牛のような見た目で、風よりも速く走り、雷よりも大きく吠え、また、暑さを恐れたため、普段は海の底で眠っていました。一度眠りにつくと1年間も眠り続けたといいます。そんな「年獣」が目覚める時、それは、旧暦の最終日、つまり中華圏の大晦日に当たる「除夕」でした。
この「除夕」になると、はらぺこな「年獣」は獲物を探しに陸地に上がります。そして人里へ向かい、人々を襲ったため、旧正月が近づいてくると、人々は山に逃げて隠れました。ただこの怪物「年獣」の力はあまりに強いため、誰も倒すことができなく、戦った人の全員が襲われ倒されてしいました。
そんな中、ある年の「除夕」の夜、杖をついた物乞いの老人が食べ物と寝床を求めてある村にやってきます。 しかし山に逃げる準備で精一杯だった人々は誰もその老人を相手にしません。ただ一人を除いて、、、。それは体が不自由で歩くのもままならないため、家の中に隠れていたお婆さんです。孫と共に家にいたお婆さんは他の人とは違いとても親切で、突然現れた老人に前日に食べた水餃子の残りを渡し、お腹いっぱい食べてから、怪物に食べられる前に早く立ち去るよう促します。しかし、その老人はこう答えました。 「大丈夫。わしがその怪物を退治するから心配しないで!だから婆さん、あんたの家に泊めてくれ」と。婆さんはそれを受け入れました。その夜、「年獣」がやはり村に来ました。しかしそのお婆さんの家を襲おうとしたところ、何かパチパチという音が聞こえてきます。「年獣」は窓の隙間から家の中を覗くと、炎が燃え、老人が真っ赤な服を着て大笑いしているのが目に入ります。すると転げるように一目散に逃げ、お婆さんの家と中にいた三人は無事でした。
実は、この正体不明の老人は、「年獣」の弱点が「赤い色」と「大きい音」であることを知っていたのです。
この言い伝えが台湾にも伝わり、旧暦の大晦日の際、人々は「年獣」や他の悪霊を追い払うために「鞭炮」を鳴らすようになったといいます。
また、同時に、旧正月の際に赤色の紙を家に飾るようになったのもこの言い伝えが由来とされています。
このように、旧正月の台湾人にとっては大切な意味を持つ「鞭炮」ですが、時代が進むとともに、人々の考え方は変化しています。 空気汚染や野生動物への影響といった環境問題、また、騒音問題も問題視されるようになり、地域によっては鳴らす時間を制限したり、更には使用自体を禁止するようになっています。
その一例として、北部・台北市では2021年から、河川敷にある公園での使用が全面的に禁止されました。これは周辺住民の生活の質を確保するためです。違反した場合、最高で6,000台湾元(約3万円)の罰金が課せられます。また、学校などの教育機関や、クリニックを除く医療機関の周囲50メートル以内でも終日禁止されており、違反した場合、3,000台湾元以上30,000台湾元以下(約1万4000円以上14万円以下)が科せられます。
こういった規定からも見てとれるように、現代の人々は、「いかにして環境保護に配慮しながら伝統文化を守るのか?」という大きな課題に直面しているのです。
ではここからは、同じ旧正月にまつわる豆知識の中でも、旧正月には欠かせない食べ物や飾りなどを販売するお店が並ぶ市場「年貨大街」についてご紹介していきます!こちらは日本でいう「年の市(としのいち)」に当たる市場です。
というのも、先日私実際に台北市の2ヶ所の「年貨大街」に行ってきました。一つは、毎年大稲埕エリアの「迪化街」で行われていて、今年で30周年目を迎えた「迪化街年貨大街」。こちらは台北市の中で最大規模の“旧正月マーケット”であり、台北市によると今年は、17日間の開催のうち、開幕から10日間ですでに約100万人が訪れたといいます。これは昨年と比べて2割増加の人数です。今年は史上初めて、市場内を全面的に禁煙にするという規定が敷かれたり、昨年から提供されるようになった無料シャトルバスの運行範囲が拡大され訪れるのに便利になったりと、旧正月の縁起物を買うためのより快適な空間として整備されたことが影響しているのかもしれません。
私は旧正月連休が始まる1週間前の週末の夜9時頃行ったのですが、一つの長い道の左右に沢山のお店が並び、旧正月に食べられる食材や赤いお年玉袋などを求め訪れた多くの人で賑わっていました。私は大体2時間ほど滞在したのですが、到着して最初の方は身動きがとりにくくぎゅうぎゅう詰めの状態でした。
ただ、色んなお店で試食を提供していて、購入しなくてもそれらを楽しむだけで目とお腹が満足できました。
私が行ったもう1ヶ所は、同じく台北市にある「南門市場」です。
台北メトロのレッドラインとグリーンラインにある「中正紀念堂」駅2番出口を出て目の前にあり、地元の人だけでなく観光客にとっても行きやすい市場です。2023年に建物の改装が完了したため、伝統的な市場と比べ一層清潔で明るい空間となり、人が多くても比較的買い物しやすいなあと感じました。訪れたのは旧正月連休最初の週末である先週日曜日でその日は雨が降っていたのですが、「迪化街年貨大街」とは異なり室内にある市場のため、天気に左右されることなく思う存分、台湾の今の時期ならではの雰囲気を楽しめました。
*私からの一言
そんな今年の旧正月期間は今週の日曜日までとなっています。
この、現代の日本にはない素晴らしい伝統的な風習が、誰もが納得する形で続いていくことを願います。
Rti 台湾国際放送
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