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台湾ミニ百科 - 2024-12-25-【12月25日に関する台湾の豆知識】

  • 25 December, 2024
台湾ミニ百科
台湾華語で「メリークリスマス」は「聖誕快樂」と言う。「聖誕」とは「クリスマス」を指す。(写真:交通部’観光署)

今回のミニ百科では、12月25日に関する台湾の豆知識をご紹介します。

まず、台湾ではクリスマスの呼び方が二種類あります。一つは「聖誕節」、もう一つは「耶誕節」です。

元々は「聖誕」の言い方しか存在しませんでしたが、あることをきっかけに「耶誕節」とも言うように。

それは、中華民国の初代総統、蒋介石・元総統が政権を握っていた時代、蒋介石によりクリスマスの正式名称を「耶誕節」とするという命令が発表されからなのです。なぜなら「聖誕節」の「聖」は西洋の聖人とされる「イエスキリスト」を指しており、宗教の一つ「儒教」を開いた孔子とその弟子の孟子を「聖なる人」とする中華圏の文化には適さない言葉とされたためです。

このような命令が出ると、「聖誕節」の名を使ったイベントやお店のセールは厳しく禁じられるように。このことに反発する人々が現れ、結果、明確に解禁するという発表には至らなかったものの、徐々に「聖誕節」の名を用いた様々なイベントが再び行われるように、今では市民も政府も「聖誕節」と「耶誕節」のどちらの言い方も使用しています。

ではもう一つ台湾のクリスマスに関する豆知識をご紹介。

なんと台湾では24年前まで12月25日を国民の休日としていたのです!その期間は1963年から2000年までの37年間。これには私も驚きです。現在でもキリスト教徒が多いヨーロッパやアメリカのほか、韓国やマレーシア、インドネシア、シンガポールなどアジアの一部の国も植民地時代の背景や西洋の文化の影響を受けるなどの理由により、祝日としています。しかし台湾ではクリスマスとは関係のない他の理由で以前まで祝日でした。それは、「憲法施行記念日」だからです。「憲法」と聞くと「明るいムードのクリスマス」と違いお堅い感じがしますよね。1946年12月25日に制定された「中華民国憲法」は、翌年の1947年1月1日に公布され、同じ1947年の12月25日に正式に施行が開始されました。施行日には蒋介石・元総統がラジオ放送の中で「今日は中華民国とその全人民が、統一、独立、平等、自由の新しい生活を始める一日である」と発表した他、「新憲法の特別な点として、キリスト教の教えである基本的要素、すなわち個人の尊厳と自由が、全人民に普遍的に保障されていることである」と述べました。のちにクリスマスの呼び名を制限した蒋介石でしたが、この時はキリスト教の基本理念を支持していたのですね。ただ蒋介石は元々はキリスト教徒ではなく、仏教信者であった母親の影響を受け仏教を信仰していました。しかし夫人の宋美齢氏がクリスチャンであることに影響され、1930年10月に中国の上海で洗礼を受け自身もクリスチャンになったため、キリスト教の理念を理解していたと思われます。

そんな蒋介石が中華民国憲法を正式に施行した12月25日は、施行から16年後の1963年から2000年の間、日本の内閣にあたる行政院により国民の休日と定められました。ではなぜ、2001年以降は祝日ではなくなったのか、それにはこんなことが。台湾は元々、以前の日本と同様、週休1日制を採用していました。そんな中1990年代初めから台湾の科学技術の拠点である北部・新竹にあるサイエンスパークの企業は、週休2日制を独自に導入し始め、1990年代後半になると、政府機関も公務員を対象に週休2日制を徐々に実施。企業だけでなく学校での導入も始まり、新竹市の学校で試験的に導入されたあと、1995年8月から新竹市の各小学校で登校日が毎週5日間のみとなりました。それから3年後の1998年1月1日、全国で隔週での週休2日制が導入され、2001年1月1日に現在に至る毎週の週休2日制となりました。

しかし週休2日制になると祝日が多すぎて経済へ影響が出ることが懸念されました。

そのため同時に、比較的重要でない祝日を減らすことに。結果的に2001年からは12月25日を祝日ではなく、憲法施行を記念する通常の日へと変更したのです。他の国とは違い、政治的な理由で12月25日は祝日であったというのはとても興味深いですね。ちなみに、中華民国憲法は世界で唯一「五権分立」を謳った憲法です。「五権分立」とは日本にも存在する立法、行政、司法の三権のほかに、「考試(コウシ)」という権力と、「監察」という権力があると定められています。「考試」とは、公務員の採用や給与、昇進、退職などの人事管理を行う権力のことで、その権力を行使する「考試院」が公務員試験を実施しています。「監察」とは、政治の不正を監査したり公務員に改善や懲戒を要請することができる権限のことです。この「五権分立」は、初代中華民国臨時大総統に就任したことがあり「中華民国の国父」​​と呼ばれている孫文が考えたものです。

孫文が五権分立を考え出した背景には、当時の他の国の政治をみてみると三権では不備な点が多すぎる、且つ政府関係者は国民全体の奉仕者である以上、有能な人材を必要とする、と言う点を重視したためとされています。
このように台湾では、今日、12月25日は政治に関連した日でもあるのですが、もちろんクリスマスを祝う人たちも多く、各地はお祝いムードで盛り上がっていることと思います。私はフライドチキンならぬジーパイなど美味しいものを食べて過ごそうと思います。

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