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台湾ソフトパワー - 2021-03-09_「国際女性デー」台湾のウーマンパワー

  • 09 March, 2021
台湾ソフトパワー
台湾北西部・苗栗県の警察署では、男性陣から日ごろの感謝の気持ちとして女性陣へスープの差し入れや、バラの花、フェイスパックなどをプレゼントした。(写真:CNA)

昨日、3月8日は「国際女性デー」でした。この「国際女性デー」とは、女性が権利を求めて起こした運動を記念して、国際的な記念日とされています。

この日は世界各地で「国際女性デー」を祝うイベントが多数行われる他、近年では、男性が生活の中で関わる女性、例えば、母親、妻、恋人、娘、同僚などに花や小さな贈り物を贈るのが習わしとなっています。

台湾でも昨日は、ドリンク店で「1つ買うともう1つサービス」や「2つ目は半額」といったサービスが行われたり、ホテルの宿泊やSPA、レストランなどでも優待プランを打ち出したりしていました。

中でも多くの警察署で、署長や男性陣から日頃の感謝の気持ちとして、女性警察官にスープの差し入れをしたり、ケーキを差し入れしたり、フェイスパックや石鹸、中にはバラの花をプレゼントしたというニュースも流れていました。まるでバレンタインデーの時のようですね。

そんな「国際女性デー」の昨日3月8日、台湾最南端の街、屏東県でも「国際女性デー」に関するイベントが行われました。なんでも屏東県は副県長が女性であることをはじめ、1級、2級クラスの上役についている女性が全体の44%を占めるなど、全国でもトップクラスの女性が活躍するエリア。そこで、3月8日の「国際女性デー」と、台湾第2のエスニックグループ客家の人たちが住むエリア「六堆」の発足300年記念を結び付け、伝統的な客家の女性力である「四頭四尾」と、今のウーマンパワーの精神的な変化を組み合わせ、屏東の女性のパワーをアピールし、男女平等を推進しました。

屏東県初の女性副県長である呉麗雪・副県長によると、屏東県の毎年の平均労働人口は42万7,000人程度を維持しており、ここ数年は女性の就業人口が増加し続けているそうです。県が開催している職業訓練課程では、女性の参加者が一昨年は17万4,000人だったのが昨年は18万人に増え、女性の就業人口の61.9%を占めていて、女性の就業力が上がると、経済力を持つことで行動力を持ち、サポート力も更に強くなるとしています。

ところで、伝統的な客家の女性力である「四頭四尾」とは何かというと…

●“燃料となる薪を炊き料理ができるように”という意味の「灶頭鍋尾」

●“裁縫ができるように”という意味の「針頭線尾」

●“田んぼの苗植えをしたり、牛を使って畑を耕したり、穀物の収穫を学ばなくてはならない”という意味の「田頭地尾」

●“勤勉で倹約家、掃除や洗濯をしたり、義理の親に仕え、子供を育てよ”という意味の「家頭教尾」

…この4つの言葉から「四頭四尾」と言われています。

これだけを聞くと、女性はなんでもできなくてはいけない…と言われているようで今の時代、印象としては、えっ?と思うかもしれませんが、これまでこのような教育を受けてきた客家の女性のパワーはとても強く、この「四頭四尾」からみえてくる、サポート力、健康力、経済力、社会力は高いもので、これは伝統的な枠組みや性別の制約から脱却していくべきだとしています。

そして実際、屏東県では多くの女性が活躍しているようで、呉麗雪・副県長は、以前は公共事業の多くは男性が主体となって企画をすることが多かったが、女性の参加によって、例えば歩行者専用通路の設置やバリアフリー化の必要性、女性介護者としての役割からの障害者や年長者の要求など、女性の目線からの県民の要求も理解できるようになったとしています。

そんな女性の力をアピールするイベントでは、屏東県の潘孟安・県長も、針をもって「四頭四尾」の一つ、裁縫を学んでいました。

これまでこの「四頭四尾」の教育を受けてきた女性がもつ大きなパワーを活用しないのはもったいないですし、「四頭四尾」の教育は女性に限らず家庭の教育として行うことで人間力の底上げになっていきそうですね。

また、屏東県では妊婦さんの健康を守るため、経済的弱者の妊婦さんには80時間無料で産後ケアサービスを受けることができるようにすることや、体の不自由な女性を対象に結婚支援サービスを提供するほか、屏東県内3つの病院に海外から結婚で台湾に来た新住民のための特別外来を設置し、30名の医療通訳者を養成しました。

女性の活躍だけでなく、サポートの面においても充実を図っています。

「国際女性デー」に合わせて、人材紹介バンクサイト「yes123」が、20歳以上の働く女性を対象に行った「職場女力與工作性別平權調查(職場のウーマンパワーと仕事のジェンダー平等調査)」によると、回答したサラリーウーマンのうち70.1%もの人が「経済的に自立している」と自認していることがわかりました。

また、29.2%の女性が「職場で影響力を持っている」と考えているそうです。

この調査結果を見て、やはり台湾は男性顔負けのキャリアウーマンが多くてすごいなと感じましたが、昨日、蔡英文・総統が「国際女性デー」に対してのコメントで「“キャリアマン”という言葉が使われないのと同じように、いつか“キャリアウーマン”という言葉を目にしなくなる日が来ることを願っています」と述べていた(*6)のを聞いて、確かに“キャリアウーマン”とわざわざ言われるということはまだバリバリと働いて活躍する女性は特別な存在だという意識なのかと、はっとさせられたのと共に、このコメントには「女性が活躍しなくては!」というような変な盛り上げ感やプレッシャーがなく、肩ひじ張らずに女性も様々な分野で頑張ろうと思えるようなエールになっていると感じました。

ちなみに、「国際女性デー」は3月8日であることから、中国語ではよく「三八」と書いて「san1ba1/サンバー」と呼ばれますが、台湾では「三八」は主に違う意味で使われています。

これは台湾語の「三八(sam-pat/サンパッ)」から来ていて、「バカな、ふざけた、おてんばな、おきゃんな(…最近は言わないかな)」といった意味があって、主に女性に対して言う悪口だそうです。

ただ、悪口と言っても日本語でも「バカ」という言葉にいろんなニュアンスや意味合い、相手との関係によっての使い分けがあるように、この「三八」も仲のいい人同士だったら冗談ぽく「バカね~」で済ませられますが、あまり深いお付き合いのない間柄で使うと失礼なので気を付けてくださいね。

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