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馬場克樹の「とっても台湾」(爸爸桑的「非常台灣」)台湾散策:阿里山の達人・黄源明さんに聞く阿里山の魅力 - 2023-04-23

  • 23 April, 2023
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馬場克樹の「とっても台湾」(爸爸桑的「非常台灣」)
阿里山森林鉄道と樹齢百年のソメイヨシノ

<第1セクション【阿里山の春は桜が満開】>

  • 3月29日と30日の2日間、私は台湾国際放送の同僚3名とともに、映像番組の撮影のため、ソメイヨシノが満開の阿里山に。午前5時に放送局に集合し、台北からチャーターしたワゴン車に乗って、途中2回の休息を挟みながら、目的地の阿里山森林国家遊楽区(阿里山国立リゾートエリア)に到着したのは午前10時。片道5時間の道のり。阿里山は、特定の一つの山を指すのではなく、祝山、大塔山、小笠原山などこの一帯の18の山々の総称。最高峰は海抜2,663メートルの大塔山。
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  • 阿里山国立リゾートエリアでは、ソメイヨシノが見頃に。この冬は寒い日が多かったことから、例年より開花が遅れたことが幸いし、私たちの取材の時に満開を迎えていた。阿里山のソメイヨシノは、1913年に台湾総督府の営林局嘉義出張所に赴任した近藤幸吉さんが、ここを桜の名所にしたいとの思いから、職員に募金を募り1,900本の苗木を植えたことが始まり。阿里山賓館、かつての阿里山クラブの前の「桜王」と呼ばれる樹や阿里山派出所前の線路脇のソメイヨシノは、110年もの歴史を見つめて来たのだと思うと、感慨深い。
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  • 今回の取材ではこの時期限定の「阿里山鉄道とソメイヨシノ」が一緒にフレームに収まる、定番中の定番の写真や映像を撮ることに成功。ソメイヨシノが満開なのは一年で数日のみ。絵になる風景というのはまさにこのこと。
  • テレサ・テンさんの歌で『阿里山的姑娘』をOA。

 

<第2セクション【阿里山の達人、写真家の黄源明さんに聞く阿里山の魅力】>

  • 今回の取材では、阿里山の地元の元小学校教員で、阿里山の達人と呼ばれる写真家の黄源明さんに阿里山の魅力について話をきいた。
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  • Q1.まず、阿里山との出会いについて。阿里山を知るきっかけは何だったのか?そして、阿里山のどこに惹かれたのか?
  • A1.学生時代に同級生と列車に乗って阿里山に来た時に、たまたま同じ列車に日本人の青年二人と乗り合わせ、一緒に御神木駅の前で一緒に写真を撮った。その写真に引き寄せられるように、当時師範学校の学生だった黄さんは志願して阿里山の小学校に美術の教師として赴任した。趣味のカメラで阿里山の写真を収めながら、仕事をするという恵まれた環境に居続けられたのは、人生最大の幸せ。
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  • Q2,阿里山の美しい景色をたくさん撮られている中で、最も好きな場所はどこか?
  • A2.阿里山の美しい景色は、「求めなくても出会える」。阿里山で最も有名な「五景」である、「日の出」、「雲海」、「晩霞」、「鉄道」、「森林」は毎日そこにある。阿里山鉄道に乗って沿線の森林を眺め、朝にはやはり鉄道で祝山まで行って日の出を拝み、運が良ければ谷間の雲海を見ることができる。日の出前の彩雲は、夕方には晩霞に変わる。一日の間に刻一刻と変化する阿里山の美しさはこの「五景」に凝縮されている。また、四季折々を代表する絶景を「冬の小笠原山」、「秋の慈雲寺」、「夏の巨木群」、「春の桜と鉄道」。【冬の小笠原山】周囲を紅葉に囲まれた独立峰の小笠原山は、台湾最高峰の玉山の積雪、日の出や365度の雲海も望め、五つ星を超える「六つ星の秘境」。【秋の慈雲寺】秋は由緒ある唐様建築の慈雲寺が見どころ。銀杏や紅葉(もみじ)の紅葉(こうよう)も見られる。古い御神木と相まって、阿里山の歴史を感じさせてくれる。【夏の巨木群での森林浴】夏は森林浴がおすすめ。阿里山はどこでも森林浴が可能だが、個人的に最もおすすめなのが、樹齢一千年を超える台湾檜の巨木群での森林浴。水山線歩道という廃線となった鉄道を1,600メートルほど歩いていくと、綺麗に修復されたプラットフォームにたどり着く。その脇には阿里山でも最大の御神木「水山巨木」がある。【春の桜と阿里山鉄道】春は桜を愛でること。阿里山で最も有名なのはソメイヨシノ。派出所の桜は1913年に当時の日本人によって植えられたソメイヨシノで、阿里山の鉄道の歴史とも重なる。百年を超えた歴史がある。遠くから見ても近くに寄っても、それぞれの美しさがある。小さな列車が桜の老木の下を通り抜ける光景はまさにこれぞ阿里山という光景。
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  • 阿里山の原住民ツォウ族の高一生(民族名:ウオグ・エ・ヤタウヨガナ、日本名:矢田一生)が日本語で作詞・作曲した『春の佐保姫』をOA。この曲は高一生が妻の高春芳(日本名:湯川春子)を思って作った歌とされている。佐保姫は奈良の平城京の佐保山に住む春を司る女神のこと。佐保山は古くから桜の名所として知られていたところ。高一生は名前に「春」の付く妻の高春芳に、故郷の阿里山の桜を重ねていたのかもしれない。
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  • Q3.黄さんは既に小学校を退職しているが、子どもたちに引き続き写真を教えている。次の世代の子どもたちに何を伝えたいと思っているのか?
  • A3.阿里山は国内・国外問わずたくさんの観光客が来訪。より深く阿里山の文化を理解するのに重要なのは、地元の人たちの主体的な意識。そして、子どもたちに阿里山の希望を託すこと。子どもたちの家庭はほとんどが観光業に従事。彼らにより深く阿里山を理解してもらうのに最も適した方法が写真。写真を撮るには、まず撮影対象のある場所に行き、そして撮影対象を観察し、それから初めて撮影をすることに。彼らにとって当たり前の光景を観察し、考えることで、その背景にある物語が見えてくる。その時、写真は文学作品となり、内在化された作品は自分自身の物語となる。将来、自分がツアーガイドとなった時、自分の物語として故郷の阿里山を伝えることができる。

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