今日ご紹介するキーワードは「蕃茄汁鯖魚罐頭」。
“蕃茄汁”は“トマトソース”、“鯖魚”は魚の“鯖”、“罐頭”は“缶詰”のこと。
つまり「鯖のトマトソース煮の缶詰」のことです。
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台湾に来られたことがある方は、台湾のスーパーに行かれたことはありますか?最近は、特に台湾リピーターの方は、ローカルなお土産を探しにスーパーに行くという声もよく聴きますが、そのローカルなお土産の中で人気の一つが缶詰。台湾も日本同様、様々な種類の缶詰があるんですが、先日、台湾の人たちには馴染みの缶詰が話題となっていました。
それが今日のキーワード「蕃茄汁鯖魚罐頭(鯖のトマトソース煮の缶詰)」。
日本では、サバ缶と言えば、味噌煮や、醤油煮をよく見かけますが、台湾ではそれらは日本製のもの以外ではほとんど見かけることはなく、サバの缶詰と言えばほぼ“トマト煮”なんです。
鯖缶はそのままでもおかずになりますし、いろんなアレンジにも使えて手軽に美味しく食べられるので重宝しますよね。
日本のレシピサイトを見ても鯖缶とトマト缶を使ったレシピも色々と載っていて、鯖とトマトソースが相性抜群なのがわかりますが、それが最初から一緒になっているなんて便利なアイテムですよね。
この「蕃茄汁鯖魚罐頭(鯖のトマトソース煮の缶詰)」は、美味しいし安い!と台湾の人たちに人気で、拜拜(お祈り)のお供え物にもよく使われているんですが、缶詰の色が赤と黄色の2種類あるんです。しかも、1つのメーカーだけでなく、有名なメーカー4社とも赤と黄色の缶詰があるんですよ。
でもこの2種類、一体なにが違うのか…価格も同じ、内容物の表示をよぉ~く見ても同じ。全く一緒なんです。ではなぜわざわざ2種類作っているのでしょうか。
実は、かつてはトマトソース煮の“鯖缶”は黄色い缶で、赤い缶は“鰹缶”だったんだそうです。そして、鰹缶の方がちょっと安く、また“赤色”ということで、拜拜(お祈り)のお供え物にもいいと、北部の桃園、新竹、北西部の苗栗と言った、台湾第二のエスニックグループ・客家の人たちが住むエリアで売り上げが良かったそうです。
北部と南部では食文化もちょっと違うので、好みも違ったんでしょうね。
そのため、北部向けには“鰹”で“赤い缶”、南部や東部向けには“鯖”で“黄色い缶”のトマトソース煮の缶詰を販売していました。
しかし、鰹の漁獲量が不足し、鯖缶だけが作られるようになります。
ところが、北部の人たちはすでに“赤い缶”が習慣となっていたことから、マーケティングの関係で北部エリアでは“赤い缶”で“鯖缶”を販売することに。一方、中南部や東部では引き続き“黄色い缶”で販売していたんです。
その後、交通も便利になって南北の往来も増えた頃、南部の消費者から、「北部で黄色の鯖のトマトソース煮缶が見つからない」という声、逆に北部の消費者から、「南部で赤色の鯖のトマトソース煮缶が見つからない」という声がよく聴かれるようになったそうです。消費者の長年にわたって沁みついている既存のイメージを変えるのは難しいなと感じたメーカーは、そこで赤と黄色の両方を一緒に並べて、消費者に自由に選んで買ってもらえるようにしたというわけなんだそうです。
確かに、昔からの習慣はなかなか変わりませんからね。色が違うだけで見落としてしまうかもしれません。マーケティングって大事ですね。
ちなみに、老舗メーカーの同榮実業の鯖のトマトソース煮缶にはその名残が残っていて、缶に描かれた魚のイラストをよぉ~く見比べてみると、“黄色の缶”の方はちゃんと“鯖”のイラストなんですが、“赤い缶”の方は、今は中身は“鯖”なんですが、イラストは“鰹”のままなんですよ。
皆さんも台湾のスーパーに行かれた際にはぜひ探して見てみてくださいね。
Rti 台湾国際放送
Rti 台湾国際放送 
