今日ご紹介するキーワードは「鬼門關」。
これは、「鬼門が閉まる」という意味です。
台湾華語では「鬼」とは霊の事を言うんですが、民間行事は旧暦で行われる台湾では、旧暦の7月は「鬼月」と呼ばれるお盆月で、あの世からたくさんの霊たちがこの世にやってきます。
この間は、ご先祖様の霊をお迎えするだけでなく、好兄弟(hao3xiong1di4)と呼ばれる無縁仏たちもやって来るため、好兄弟たちにいたずらされないように手厚くもてなします。
そのため、この「鬼月」には、台湾のあちらこちらで法会やお祈りが行われているのを目にしますが、そんな1か月に渡る「鬼月」も今日で終わり。旧暦の7月最後の日、今年(2023年)は今日、9月14日の子の刻(つまり午後11時)にこの世とあの世をつなぐ「鬼門」が閉じます。
そのため、今、最後の送り出しのための行事が各地で行われています。
昨日(9/13)の夜は台湾北西部・苗栗の苑裡では、毎年、鬼門が閉じる前の旧暦の7月29日に1日限り登場する夜市、「鬼門關夜市(鬼門が閉まる日の夜市)」が盛大に行われましたし、今夜(9/14)は台湾北東部・宜蘭では“台湾四大普渡祭(台湾4大法会)”の一つ、毎年「鬼月」の最終日に行われる伝統的な行事「頭城搶孤」が行われます。
時間的にもちょうど今、どんどんと盛り上がってきているところでしょうね。そしてこの後、夜23時からの競技で会場の熱気は最高潮に達します。
日本のお盆というと、どちらかというと静かにご先祖様の霊をお迎えし、送り出すというイメージですが、台湾のお盆の行事はどこも賑やかな印象ですね。
そして、鬼門が閉まるまでに霊たちにはちゃんとあの世に帰ってもらうよう、豊富なお供え物と共に送り出しの行事が行われ、旧暦の7月最後の日の子の刻(午後11時)に鬼門が閉じるんですが、台湾北部・基隆で行われる「鷄籠中元祭」だけは1日後、旧暦の8月1日に鬼門が閉じるんですよ。
これはなぜかというと、霊たちが「遊び足りなかった…」とこの世に想いを残してしまうのを心配して、1日多くお休みを与えているんだそうです。
また、好兄弟たちがみんなから受けたたくさんの贈り物を楽しんだ後、恩返しをしたいなと思うも時間がない…と困ってしまうことから、鬼門を閉じる時間を1日延ばすことで、好兄弟たちが善い行いを捧げることができ、安心してあの世に戻ることができるようにしているとも言われています。
お盆月「鬼月」に、自身のご先祖様の霊を迎えるだけでなく、無縁仏(好兄弟)たちももてなすというだけでも、台湾のお盆は何だか優しいなと思いましたが、最後まで好兄弟のことも考えているんですね。たしかに、好兄弟たちも、こんなに自分たちのことを考えてくれる人たちに、いたずらや悪さはしないかもしれませんね。
もし鬼門が閉まる日、“台湾四大普渡祭”の一つである基隆の行事に参加したいなと思ったら、日にちを間違えないようにしてくださいね。
今年(2023年)の「鬼月」もあと数時間で終わり─。
夜、鬼門が閉まって、またこの世も、あの世も、いつもの生活が始まります。
Rti 台湾国際放送
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