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台湾ミニ百科 - 2025-05-21-【①台湾の「ストーカー事件」について ②台湾の大人ドラマ「悪との距離」が第二シーズン公開】

  • 21 May, 2025
台湾ミニ百科
6月7日から、動画配信サービス「アマゾン・プライム・ビデオ」で世界240の国・地域で配信開始される台湾ドラマ「我們与悪的距離Ⅱ(悪との距離2)」のポスター。(写真:CNA)

今回は、「ストーカー事件」に関する台湾の豆知識をご紹介します。

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まずは日本での情報を簡単にご紹介。日本では2000年11月に『ストーカー規制法』が施行され、その後、ネットやGPS機器の使用といった時代とともに変化する手口に対応するための法整備が進んでいます。しかし、全国の警察に寄せられるストーカー被害の相談件数はここ数年、毎年2万件前後と、依然として高い水準で推移しているほか、検挙件数についても毎年高止まりの状況が続いています。

では一方で、台湾はどうなのでしょうか?

台湾でも多く発生しています。どれくらいかというと、昨年(2024年)警察機関が受理した件数は合計2806件。台湾初の女性保護センター、財団法人現代婦女教育基金会が2014年に行った調査によると、台湾の16歳から24歳の女子学生のうち8人に1人がストーカー被害を経験していることが明らかに。そのうち、30%は見知らぬ人、24%は恋愛感情を持つ人からによるものでした。

このようなストーカー事件が後を経たないという背景から台湾では2021年に台湾で初めてとなる「ストーカー防止法」を可決、翌年2022年6月1日に正式に施行されました。この法律は先進国の立法制度を参考にしたもので、悪質なストーカー行為による重大な危害を未然に防ぐことを目的としています。具体的には、『監視・観察』、『尾行・接近』、『差別・中傷』、『メッセージによる嫌がらせ』、『不適切な方法でのアプローチ』、『物品の送付』、『名誉毀損』、『個人情報の無断使用』、これらの行為を特定の相手に対して、相手の意思に反して繰り返し行い、相手に恐怖心を与えることを禁止しています。違反した場合は、最高で5年以下の懲役、または50万台湾元(約240万円)以下の罰金に処されます。また、加害者に該当の行為が確認され、書面での警告を行ったのにも関わらず再びストーカー行為を行った場合、裁判所の令状による身柄拘束も可能です。

ストーカー防止法の施行以来、台湾の警察機関は専門的かつ積極的な姿勢で慎重に法執行に取り組んでいるほか、中央政府と地方自治体が連携して各事案を個別に管理することで、全国の隅々まで取り組みが行き届くよう努めてられています。実際、法の施行から2年目の2023年に受理された、女性が被害者の件数は施行された年、2021年より約6%、153人減少しました。

とはいっても、今でも台湾ではまだまだ女性の被害者が大多数を占めていることがわかっています。2024年に警察機関が受理した台湾で起きたストーカー事件のうち、女性被害者は約9割を占めています。この割合は2023年とほぼ同じです。

最近、実際に台湾で、ある女性有名人も被害を受けたことが話題に。

それは、日本でも人気の高い台湾プロ野球チームのチアリーダー。そのうち、韓国出身で現在は台湾プロ野球チーム「味全ドラゴンズ」の公式チアリーダー「ドラゴンビューティーズ」で活躍しているイ・ダヘさん。イさんは元々韓国のプロ野球チームのチアリーダーとして現地で高い人気を誇っていた方です。

そんなイさん、ドラゴンビューティーズに加入してから一年も経たない昨年(2024年)11月に、撮影のため4泊5日のバイクによる台湾本島一周旅へ行きます。無事に撮影を終えた日の夜、バイクで自宅に戻る途中に、白い車に乗った人物に尾行されていることに気づきます。複数回迂回して確認しましたが、車は執拗に追跡してきたといい、コンビニに立ち寄った際にはその人物が電話をしているふりをしながら実際は撮影を続けていたといいます。また、家の近くでも盗撮されたことに気づき、一時帰宅を断念するしかありませんでした。結果、約1時間半もバイクで逃げ回ったそうです。事件当日すぐに、Facebook上で「非常に恐怖を感じた」と明かしました。

実はこの犯人、中性的な服装をした「女性パパラッチ」であることが後に判明。この女性は不審な行動をとりながら、何度も接近。このことに対しイさんは「自分は芸能人であるとはいえ、生活空間だけは守られたい」と投稿し、のちに安全のために引っ越しをするなどの対応を余儀なくされました。

台湾のあるメディアの報道によると、事件から3ヶ月後の今年2月にすでに捜査が終了しています。犯人は「単に取材のために現場に行った」と供述したほか、「イさんがSNS上でスケジュールを公開していたため、バイクでの台湾一周について知りたくて取材に向かった」とも述べ、取材の過程で違法行為はなく、イさんとの接触も一切なかったと主張したということです。

この事件について取り調べをした検察側は、「ストーカー防止法」は「特定の人に対し、被害者の意思に反して、かつ『性や性別』に関連する特定の行為を反復または継続して行うことで被害者に恐怖を与え、日常生活に影響を及ぼすこと」が成立要件であると説明。その上で、事件当日の尾行時間は午後5時から午後9時までであり、「反復または継続的」とは認められないと判断。また、「性や性別」に関係する行為でもないとして、最終的に、犯人を不起訴処分としました。

今回の件のような、加害者が女性のケースも台湾では少なくなく、昨年は全体の約2割を占めています。また、今回のような「つきまといや尾行」行為は昨年、全体のストーカー事件のうち2番目に多い約22%を占め、他に最も多かったケースは「メッセージによる嫌がらせ」で24%、3番目は「監視・見張り」で約18%という結果になりました。

相手を恐怖に陥れる行為はどんな理由だとしても絶対にあってはならないことです。台湾、日本だけでなく世界中の全ての人たちが安心して暮らせる世の中になって欲しいものです。

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次の話題に移ります。

ストーカー事件ではないですが、凶悪事件を題材に制作され、2019年に台湾で放送された後、高い視聴率を記録するなど大きな話題となった、社会派台湾ドラマ「悪との距離(我們与悪的距離)」について、もうすぐで第二シーズンが公開されます!

日にちは6月7日から、台湾の公共テレビ「公視」にて放送されるほか、動画配信サービス「アマゾン・プライム・ビデオ」では世界240の国・地域で配信を開始する予定となっています。

第一シーズンは「無差別殺人事件」を題材に、20年にわたるストーリーが展開され、事件を取り巻くさまざまな立場の人々の異なる視点を通じて「悪との距離」を描いた作品です。台湾のテレビ番組の最高栄誉「ゴールデン・ベル・アワード賞(電視金鐘奨)」では6つの賞を受賞しました。第二シーズンは前作から物語とキャストを一新し、「大火事」をきっかけに展開する物語を通じて人と人、社会の関係を探る内容となっているそう。

この作品を通して、社会に対する新たな見方が生まれるかもしれませんね。

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